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ライアン・ゴズリングは、なかなか『バービー』のケン役から離れられなかったようだ。

土曜日、人気コメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演したライアン・ゴズリング。彼は新作映画『フォールガイ』の宣伝で出演したはずだが、登場早々ケンの話を始めて会場の笑いを誘った。

「ケンのジョークはもう言わないよ、だって面白くないでしょ…。ケンと僕は…別れたんだ。深入りしすぎた。もう終わりだ。もうケンの話はしない。本当に話さないから」と、元恋人への未練でいっぱいの人のような語り方で会場を笑わせる。

テイラー・スウィフトの替え歌が始まる!?

続けて「キャラクターを一生懸命、長期間演じ、その役を手放すことは恋人との破局みたいなものなんだ。破局から前に進むなら、偉大なるテイラー・スウィフトの音楽の力を借りるしかない」と語ったゴズリングは、ピアノの前に座り、テイラーの「All Too Well」を弾き始めた。

“ケンのことは話さない”はずのゴズリングはすぐ替え歌でケンについて歌い始めた。「僕はベニス・ビーチを滑っていた。着ている服はピチピチ。だけどスパンデックスの衣装もとても馴染む気がしたんだ。ローラースケートはピンクの家に置いてきた。でもまだ毛皮のコートは持ってるし、今も着るよ」。そう歌うと実際に彼はコートを羽織った。

「僕が元気だと言ったら、嘘になるだろうね。だって僕は『ただのケン』だったのに、今は『ただのライアン』だから」と寂しげに続けるゴズリング。

エミリー・ブラント急襲!!

そこへ割って入ったのはなんとエミリー・ブラント。新作『フォールガイ』でゴズリングと共演しているブラントは不満顔で「何やってるのよ」と尋ねる。ゴズリングは「新作の宣伝さ」と返すも、すぐに「宣伝してないじゃない」とブラントのツッコミが入る。「『フォールガイ』の宣伝をするためにここにいるのに」と呆れ顔のブラント。

「またケンのことを歌ってるから、物を投げつけるところだったよ」「またKenningしてるのね。動詞になってるのも腹立つ。その毛皮のコートを脱ぎなさいよ、恥ずかしい」とまくし立てられ、「恥ずかしい…?」とタジタジのゴズリングはコートを脱ぐ。

ブラントに「ライアン、前に進まなきゃダメだよ。その時が来たの」と諭されたゴズリング。それを認めながらも、ゴズリングは「でも無理だ!」とまた歌を再開してしまった。

ビンやイスで殴られるゴズリング

歌う彼の周りにはバービーランドらしいセットも組まれ、バックダンサーもやってくる。「さあ、テクニカラーのビーチに戻ってきたぞ。オスカーには手が届かなかったけど、僕はブリーチされたブロンドヘアーであそこにいた。さあ今こそケンに別れを告げなければ」と歌い続ける彼はついに、ブラントに殴られるはめに。ゴズリングの脳天を直撃したビン(※)は粉々に砕け散った。

※もちろんコント用

「エミリー!何するんだ!」と驚くゴズリング。ブラントは「これが前に進む方法だよ」「あなたは『フォールガイ』のスタントマンでしょ。殴られても大丈夫なんだよ、クールじゃない」と新作『フォールガイ』に彼を引き戻そうとする。

しかしゴズリングが「ああ、クールかもね。彼もクールだって思ってくれるだろうな…ケンもね」と続けたため、今度はブラントにイスで殴られることに。イスもバラバラに砕け散った。

「ケンはもう死んだの」と説得するブラント。しかしここからゴズリングの反撃が始まる。

エミリー・ブラントも歌に飲み込まれる!?

「君も『オッペンハイマー』に去年出てたじゃないか。寂しく思わないのか」と返すゴズリング。するとブラントはふと思いつめたような表情に。再びBGMが始まると、歌い出したのはブラントの方だった。

「ボブ(ロバート・オッペンハイマー)とジャック(ジャック・ダニエルズ)が懐かしい」などと歌い出すブラントに合わせて、オッペンハイマーやアインシュタインに扮したダンサーが現れる。

続けてゴズリングも歌に加わる。そして「私たちはキティ(※)とケンだった。みんながもう観てくれたなら嬉しいな」とデュエット。

※ブラントの役名。ロバート・オッペンハイマーの妻。

最後は「君は最後まで忠誠心が強かったね」とゴズリングがブラントのキティ役を褒め、ブラントは「そしてあなたはペニスがなかったね」とオチを作り、「今、ケンとキティに別れを告げる時」と歌い終えるのだった。

ライアン・ゴズリング&エミリー・ブラント出演『フォールガイ』は8月16日(金)日本公開。

エミリー・ブラントがキティ役を演じた『オッペンハイマー』は大ヒット上映中。