■「老後破産」が嫌なら今すぐすべき対策5つ

では、どうしたらいいのでしょうか。対策を5つ紹介します。

●対策1:老後の生活をシミュレーションする

まずは、自分の老後をシミュレーションしましょう。いくらくらい足りないかが具体的にわかると、貯蓄するモチベーションが高まります。

ネットにあるシミュレーターを使えば、質問に答えていくだけで自分の老後の生活費を予想できます。それを踏まえて「月々いくら貯めればいいのか」を計算してみましょう。

ただし、住宅ローンがある場合は繰り上げ返済などでローン残高を減らすことを優先してください。

●対策2:家計を見直す

まずは、食費や光熱費、通信費など毎月必ず必要となるお金を把握しましょう。無駄な出費はどれか、必要ないものにお金をかけていないか、今一度家計を見直してください。

たとえば、スマホの通信費や保険料などは、プランを見直すことで出費を抑えられる可能性があります。

収入と支出の管理をしっかりして、家計を見直すことからスタートしましょう。

●対策3:非課税枠を使って資産を増やす

月々の貯蓄額が決まったら、非課税制度である「つみたてNISA」や「iDeCo」を使って、生活に無理のない範囲で積立投資を始めましょう。

定期的に一定金額を積み立てて長期間運用するのがおすすめです。投資なので元本保証はありませんが、複利効果とリスク軽減効果が期待できます。

少額でもいいので少しでも早く始めると、老後への安心感がグンと高まります。

●対策4:保険を見直して無駄な保険をやめる

保険に入っている人は本当に必要な保険かどうか、今一度見直しましょう。日本は公的な健康保険制度が充実しているため、医療費で生活が破綻する可能性は低いからです。

ただし、子育て中の人の場合は、子どもが独立するまで「掛け捨ての死亡保険」や「所得補償保険」、「就業不能保険」を必要に応じて加入しておくと安心です。

無駄な保険を整理して浮いたお金は、つみたてNISAやiDeCoで資産運用しましょう。

●対策5:健康を維持する

健康でいれば老後に働くこともできます。また、医療費も抑えることが可能です。若いうちから食事や健康に気を付けて、健康寿命を延ばしていきましょう。

健康寿命を延ばすことは、人生を楽しむことにもつながります。

■今から準備すれば老後破産は怖くない

老後破産に陥らないようにするには、少しでも早めに老後生活のシミュレーションをすることが大切です。その結果をもとに「支出を減らす」ことと「収入を増やす」ことを同時進行で進めていきましょう。

また資産運用は欠かせない対策です。今から準備すればひょっとすると想像以上に楽しい老後が待っているかもしれません。できることから、さっそく始めましょう。

文・fuelle編集部