不倫がセットで報じられるケースもあり、『葬送のフリーレン』のヒンメル役などを担当する岡本信彦は2020年、声優の大亀あすかと結婚していたことと、別の女性声優と不倫していたことを報じられ、それらを事実と認めて謝罪した。『呪術廻戦』の夏油傑役などを務める櫻井孝宏は昨年、ファンだけでなく不倫相手にも既婚を隠して約10年にわたって関係を持っていたと報じられ、もてあそばれていたと知った不倫相手がショックで倒れて病院に搬送されたと伝えられた。
こうした「既婚隠し」が絶えない理由としては、声優のアイドル化という背景がある。彼らの人気は、購買力の高い「ガチ恋」系の女性ファンが支えている面があり、それが仕事のオファーの多さにもつながっている。結婚したと分かれば彼女たちは離れていってしまうため、事務所の意向も含めたビジネス的な判断で「結婚しても公表しない」というケースが目立っているようだ。
ただ、それとは別の理由を明かした声優もいる。現在声優界で人気ナンバーワンともいわれ、ドラマなどで俳優としても活躍する津田健次郎は、2020年に週刊誌で妻子がいると報じられた。この時、津田は自身のSNSで「結婚当初、生活の安全を脅かされる文書が頻繁に届く事があり、公表しない方が安全を守れると思いました」などと理由を説明。人気商売だからこその「安全管理」という部分で、結婚を隠すこともあるようだ。
「ガチ恋」系のファンを失いたくないという思惑や安全面など理由はさまざまあるが、今後も声優界の「既婚隠し」がなくなることはなさそうだ。