「和牛を組ませたBKBとしては、通常運転が、ありのままの最終回がいいのかなとは思っております、ほんとに」

 これを受けて川西賢志郎がいかにも流暢に話し始める。

「約5年半ですかね、みなさん聞いていただいてありがとうございました。今後はわかりませんが、文化放送さんに来ることはあるかもしれへんしね、アインシュタインのラジオもね、文化放送で引き続きやっていきますし、文化放送でバイク川崎バイクもけっこうお仕事してますしね、そのへんも聞いていただけたらと」

 川西から、和牛に関しての言及はない。しびれを切らしたように、バイクが催促する。

「なんか一言ずつくらいちょうだいよ、最後に。別にいいこと言わんでいいから、マジで」

 それはすべての和牛ファンの思いを代弁する言葉だったはずだ。何か一言くらい、マジで。