同曲は1984年のヒット曲「北ウイング」のクラシックバージョンとして新録されたもので、先日ラジオ番組『中森明菜オールタイムリクエスト』(ニッポン放送)で明菜の肉声メッセージと共にオンエアされて話題を呼んだ。過去の映像や音声以外で明菜がメディア出演したのは約9年ぶりで、「中森明菜の今の歌声」を聴けたことだけでもファンは歓喜していたのだが、今回のレコーディング映像では「動く今の中森明菜」が公開されている。

 映像はモノクロながら、ふんわりとした髪型にシンプルなワンピースという姿で力強く熱唱しているシーンが収められ、全盛期と変わらぬ歌声を響かせている。これまで公式サイトなどでアーティスト写真的な近影が何度か公開されたことはあったが、自然体の明菜の姿が動画で公開されるというのは極めてレアだ。体調面が心配されていたが、映像で見る限りは昔と変わらない元気な様子に感じられる。

 明菜といえば、2010年ごろから体調不良で活動が途絶えがちになり、2018年から療養のために長期の休養となっていた。明菜不在のまま80年代歌謡ブームが起こり、老若男女から「伝説の歌姫」の復帰を望む声が絶えなかったが、なかなか活動再開のメドが立たない状況が続いていた。