――芸能界において事実婚ってどうなんでしょう。

城下 事実婚は芸能界では珍しいことではありませんね。有名どころで言うと、後藤久美子さんとジャン・アレジさんがいます。一家はスイス在住ですが、スイスでも、アレジさんの出身地、フランスは事実婚が多い国として知られています。

――事実婚のことを「フランス婚」なんていうくらいですもんね。

城下 また、2017年に亡くなった松方弘樹さんを看取ったのは長年、事実婚として連れ添った30才年下の女性でした。松方さんは1968年に一度目の結婚をし、1979年に仁科亜季子さんと再婚しましたが、1999年に離婚が成立しています。その事実婚のお相手とは、20年以上連れ添ったと言われています。

――前妻、前々妻とは籍を入れていて、なぜ3度目は籍を入れなかったんですかね。

城下 松方さんに「なぜ籍を入れないんですか」と聞いたことがあります。松方さんは「俺のほうがずっと年上だろう。俺が先に死んでも、彼女はまだ若いから結婚できる。そのときに『再婚』となるよりも、初婚のほうがいいんじゃないか」と言っていました。「籍は入れなくても残せるものはちゃんと残すようにしている」とも。