球界関係者は「真っ当な意見を述べておりその点は評価できる。ただそれがどのようなファンに向けてのものなのかが今一つ伝わってこない」と話す。

 実は昨年3月にも選手会はプロ野球12球団、日本野球機構(NPB)と連名で声明を発表した経緯がある。

「2022年シーズンの話として、選手、審判、球団関係者への誹謗中傷、侮辱や脅迫等などが相次いだとして、発信者情報開示請求等の法的措置を講じ、専門家や警察などの関係機関と連携。『これまで以上に断固とした対応を取る』としていますが、実際にそこまでできていないのが実情。ただ問題は、選手側がSNSをやっていた場合にそこへファンやマスコミの注目が殺到してしまうことへの対応がまるでやれていないのです。SNS全盛の時代で10~20代の選手は幼少期からケータイ、スマホを持ち、SNSに親しむ生活を送っている。それゆえ、球団もSNSを全面的に禁止することができない。かといって誹謗中傷が殺到するなら削除、閉鎖させるしかないのだが……。選手会とNPBが音頭を取ってガイドラインを早急に策定しないと、犯罪に巻き込まれるなど大事になる可能性もある」(前出・球界関係者)

 12球団では一部を除いて、特にYouTubeチャンネルに関しては、2月から11月までの球団との契約期間中、撮影、アップ行為を禁止しているところが多い。某選手は「球団がコントロールできないところで、チーム批判を公然とされたくないのが一番強い」と内情を暴露するが、SNSにおいても厳格な運用が求められそうだ。