天気や時間に関係なく、利用できる乾燥機の導入を考えたことがあります。

しかし、太陽を浴びながら洗濯物を干す時間は嫌いではありません。

我が家の場合、納屋の軒先に物干し竿がぶら下がっていて、庭の物干し台へ物干し竿を運ぶところから始まります。

東の空に太陽が昇っていることを確かめる際、自然と手を合わせてしまいます。

洗濯の時だけではなく、旅先でも、よく太陽に手を合わせるんだよなぁ。

きっかけは、20代後半、某企業主催の写真展にディレクターとして関わった時のこと。

「横浜の好きな風景」がテーマで、プロ野球の選手や俳優など様々な分野の方々に話をうかがい、好きな風景の理由をまとめ、風景をカメラマンが撮っていったのです。

参加してくださった著名人の一人に玩具コレクターの北原照久さんがいらっしゃいました。

「太陽を拝むといいことがあるんだよ」

インタビューの際、おっしゃった記憶があります。

理由は忘れてしまったけれど、やりたいことがないまま、上京し、彷徨っていた20代の僕には何か響いたのでしょう。

それ以来、僕も太陽に手を合わせるようになりました。

続けているうちに、丁寧に生活する一つのルーティンのようになった気がします。

さて、洗濯物ですが、太陽を拝んだ後は、耳にイヤホンをはめ、音楽か聞き逃したラジオ番組を聴いていることが多い。

何も流さず、鳥の声をBGMに、考えごとをしていることもあります。

これはこれで心地いい時間なんですよね。

乾燥機の導入は、しばらく先になりそうです。<text:イシコ>

▶︎【思考をキレイにする旅の仕方(244)】「いま行かなかったら…」心の声を聞いてみる
▶︎【思考をキレイにする旅の仕方(400)】挫折から気づくこともあります
▶︎【思考をキレイにする旅の仕方(347)】負の歴史に向き合ってみる