ジャニーズ性加害問題がまだ解決していないことから、テレビ番組などで大々的に新会社のスタートを祝うのは難しいとみられ、ファンだけに向けたドーム公演というのは現実的に思える。昨年末の開催を断念したカウントダウンコンサート(カウコン)の代替公演という見方もできそうで、実現すればファンにとってうれしいプレゼントになりそうだ。

 しかし、気がかりな点もある。旧ジャニーズから離れて「TOBE」を立ち上げた滝沢氏が、3月14日から17日の4日間にかけて東京ドームでライブを予定しており、圧倒的な人気を誇るNumber_iの平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太をはじめ、三宅健、北山宏光、IMP.、大東立樹ら全所属タレントの出演が決定している。どちらもオールスターのドームコンサートということで、演出面やチケットの倍率などさまざまな面で両者が比較されるのは間違いないだろう。

 勢いに乗るTOBEがSTARTO社よりも評判で上回れば、それを機に今後の男性アイドル業界の勢力図が塗り替わっていく可能性がある。一方、STARTO社にしてみれば、旧ジャニーズ時代からの「聖地」でのコンサートでTOBEに負けるわけにはいかないはずだ。たまたま開催時期が近くなってしまったのだろうが、こうなると全面対決ムードは避けられない。

 先述したように現時点での勢いはTOBEに分があり、STARTO社側は「隠し玉」の投入が求められるが、それが活動休止中の嵐の復活ではないかと期待されているようだ。