「特に贅沢していないのになぜかお金が貯まらない」と嘆く、隠れ貧乏の人は意外に多いようです。筆者が相談を受けるケースでもそのような人が散見されます。そこで、元銀行員の視点から隠れ貧乏になりやすい人にありがちな4つの特徴をご紹介します。
1.先取り貯蓄を行っていない
なぜかお金が貯まらないと嘆く人に「先取り貯蓄していますか?」と尋ねると、たいてい「それって何?」と聞かれます。そもそも先取り貯蓄という概念がないようです。
先取り貯蓄とは、給与などの収入が入った直後に一定の金額を取り分けて貯蓄に回すことです。それを説明すると「余ったら貯蓄に回すではダメ?」といった質問が飛んできます。
しかし、目の前にまとまったお金があればすべて使い切ってしまう人の方が多いでしょう。
だからこそ、お金を貯めるには強制的に先取り貯蓄を行うのが鉄則だと説明するのですが、中々理解してもらえないことも。そのような人は隠れ貧乏を通り越して貧困状態に陥る恐れもあるので注意が必要です。
ATMから頻繁にお金を引き出す
口座明細を見れば一目瞭然ですが、お金が貯まらない人はATMから頻繁にお金を引き出しています。銀行員はそれだけで、口座の持ち主はお金が貯まらない人だとわかります。
もっと悪いのは110円・220円の出金記録が多い人。ATM手数料がかかる状況で度々ATM出金を行っている証拠です。手数料の合計額が月数千円単位、1年で数万円単位になることも珍しくありません。
そのような状態では隠れ貧乏まっしぐら。すぐATMの使い方を見直す必要があります。
個人的におすすめなのが、手数料が無料となる条件下で1週間分の生活費を引き出し、それでやりくりすることです。それによってムダな支出が減って貯蓄ができるようになります。
見栄っぱりである
見栄っ張りな人は競争心や高級志向が強すぎて隠れ貧乏になりやすい人です。
「義務教育から子どもを私立の学校に通わせる」「子どもの習い事や塾にお金をかけすぎる」「多額の住宅ローンを組んで一等地に家を建てる」「SNS映えを狙った支出が多い」「交際費に多額のお金をかける」、このような人は見栄から小さな贅沢を重ねる傾向があります。
そこをあらためて、身の丈にあった生活をしないと隠れ貧乏から脱することはできません。