橋本組は、平均寿命が80歳を超える日本において、生涯過ごすことができる家づくりを念頭に、80歳を迎えた後もアクティブに過ごせ、最後まで暮らすことができる「はしもとの家」を、2月23日(金)より正式販売する。
高齢期を健やかに過ごすための家づくりが必要
2023年7月に厚労省が発表した平均寿命は、依然として男女ともに80歳を上回り、女性の2人に1人は90歳より長く生きる時代を迎えている。一方で、特別養護老人ホームの入居待機者は全国で27万人を上回り、社会問題にもなっている。
介護支援が必要になった理由としては、「認知症」と「脳卒中」が原因の上位を占めている。しかし注目すべき原因は「骨折・転倒」で、そのうちの半数は自宅で起きていること。家庭内における転倒事故発生場所は、意外にも「居室・寝室」が多く、実際に転倒・転落などの死亡者数は階段よりも平面上の転倒が顕著に多くなっているという。
高齢者の怪我は健康寿命を縮める可能性が大変高く、長くなる高齢期を健やかに過ごすための家づくりが必要になっている。
老いと向き合う「はしもとの家」
そんななか、橋本組は、建築デザインの研究者であり建築家でもある伊藤孝紀名古屋工業大学大学院准教授の研究成果と経験を活かし、老いと向き合う家「はしもとの家」を開発。
「はしもとの家」には、「体の老い」「心の老い」について、様々な角度から行われた調査・実験結果を踏まえたデザインが取り入れられ、身体機能を支える設計設備、五感を刺激し感性に働きかけるアイデアが主張することなく随所に仕掛けられている。
住む人のパーソナルデータもデザインに反映
「はしもとの家」は、社内に専門チームを置き、設計施工はすべて伊藤孝紀氏が監修。一日の生活リズムを太陽の光で感じる天井とハイサイド窓や、タオル掛け、日用品を引っかけることができるインテリアになる手すり、立ち上がりやすく座りやすい椅子、飲み物をこぼしても床まで落ちない傾斜で、高さ調節機能により車いすもぴったり収まるテーブルなど、住む人のパーソナルデータまでもをデザインに反映している。
監修の伊藤孝紀氏は、「『歳を重ねても住み続けられる住宅』を標榜し、研究と設計に従事してきました。10年を超える研究成果と設計実績が、『はしもとの家』にも受け継がれています。老いは誰にも訪れ、時間と共に生活スタイルや価値観も変わっていくなかで、住宅はいかにしてそれに追随していくかが大切です。住宅は、単なる箱ではなく、人生というストーリーに寄り添うようなデザインが実現できればと、研究を重ねてきました。老いは悪いものでも怖がるものでもなく、楽しむものです。『はしもとの家』は、そんな、老いを楽しむために最適な住宅を目指しています」とコメントしている。