手付かずの大自然が広がる奥能登には心を掴んで離さない絶景スポットがたくさんあります。また豊かな自然が育んだ里山里海が古くから独特の食文化を作り出してきました。そんな奥能登の魅力溢れるスポットやグルメをご紹介しましょう。

世界も認めた奥能登の豊かな里山里海

能登半島先端部分の珠洲市や輪島市、穴水町や能登町は奥能登といわれ、半島の壮大な自然が生み出した日本の原風景のようなロケーションが広がります。

豊かな自然が長年の歳月をかけて生み出した奥能登の里山里海は、2011年に世界農業遺産に認定され、自然と共存する豊かな生活が注目を浴びています。里山里海の恵みである景観や食、文化などを楽しみに、年間を通じてたくさんの人がこの地を訪れています。

奥能登では外せない! 絶景おすすめスポット3選

そんな奥能登自慢の絶景スポットを3箇所ご紹介しましょう。いずれも雄大な自然と歴史を堪能できるところばかりですよ。

日本三大パワースポットの一つ「青の洞窟」

静岡県の富士山、長野県の分杭峠、そして石川県珠洲市の青の洞窟は日本三大パワースポットとして知られています。珠洲岬にある青の洞窟がパワースポットと言われるようになったのは、インドから来た法道仙人がここに住み、修業していたことがはじまり。垂仁天皇の皇子、大玉彦忍代別尊のしゃべれない病気を法道仙人が仙法で治し、その後も修行を積んで身につけた力で、天に登っていくことができたのだそう。

この岬にはそんな不思議な力があり、洞窟がパワースポットとして崇められています。ちなみにこの伝説によって、仙人が「天へ登る→能登」という名前が付けられたと言われています。

青の洞窟には無料ゾーンと有料ゾーンがあり、空中展望台や青と赤の幻想的な洞窟は有料になっています。中に入ると幻想的で非日常的な光景を楽しむことができます。外の無料ゾーンには景色を楽しめる展望エリアやお土産などを買える売店もあります。

入場料金:大人1,500円 小学生以下200円

「見附島」と恋人の聖地「えんむすびーち」

能登半島最北端の地、珠洲市にある見附島は弘法大使が佐渡から能登に渡る際に、この島を見て「見つけた!」といったことが由来といわれる岩島です。高さは約28mで岩肌がむき出している上に木々が茂っています。

こちらに迫ってくる軍艦のような形をしていることから、別名「軍艦島」とも呼ばれ、奥能登の絶景スポットとして人気を誇っています。海岸から見附島の近くまで踏み石が並べられ、潮が引くと島へ続く道が姿を現します。

この海岸から南に位置する恋路海岸までの 3.5kmは「えんむすびーち」と言われ、鐘が設置され恋人たちの聖地として恋愛成就祈願に人気のスポットです。

愛する二人の悲恋を祭った「恋路海岸」

見附島から 3.5km 南に位置する恋路海岸。胸がキュンキュンするような名前ですね。弁天島とその前に鳥居がある絶景スポットで、ハートの形をした鐘のモニュメントが設置され、恋人の聖地として、夏場には海水浴場としても人気のスポットです。

しかしここには悲しい伝説がある場所なのです。

かってこの地は戦いに負けた平家の落人が住んでいて、小平次の里と呼ばれていました。助三郎と鍋乃という二人の若者がおり、二人は愛しあっていましたが、鍋乃に恋心を抱く源次という男が二人の恋仲をねたみ、海に罠をかけて助三郎を殺してしまい、悲しんだ鍋乃も助三郎の後を追ってこの海に身を投げてしまったのです。

罠を仕掛けた源次は僧侶となり、年老いてからこの地を訪れました。己の欲で二人の命を奪ってしまったことを弔いに故郷へ戻ったのです。その後恋路という名前が付けられ、悲恋の伝説は後世に語り継がれたのです。