「吹き替え失敗例」の代名詞となった篠田麻里子の悲劇

「篠田はこれまで『存在感はあるけど、演技力はいまいち』というイメージが世間一般に広まっていて、なかなか俳優として認められない印象もありました。その理由はいくつかありますが、一因として篠田が声優に初挑戦したアメリカ映画『TIME/タイム』(2012年)のネットミーム化が挙げられるでしょう」(テレビ誌記者)

 篠田はかつて『TIME/タイム』の日本語吹き替え版でヒロインを演じたが、これが「ひどい」「浮いてる」と映画ファンから不評を買い、後にネット上で“声優を起用しなかった吹き替えの失敗例”の代名詞として広まってしまったのだ。

 しかし、今回の綾香役は「こういう大げさな演技がハマってる!」「マリコ様がコメディエンヌとして開花してる」と称賛するネットユーザーも目立つ。

「鈴木氏は脚本を手掛ける際、“強烈な感情表現”や“大げさなセリフ”が特徴的な1980年代の“大映ドラマ”のテイストを取り入れることでおなじみ。その例に漏れない『離婚しない男』ですが、篠田の存在感が、インパクト重視の演出の中で負けておらず、むしろ“映えている”印象を受けます」(同)

 演出を手掛ける木村氏が、自身のXで「絶対に親子で観ないでください!」「絶対にひとりで観てください」と繰り返し投稿するほど、過激な内容の『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』。第1話を見る限り、真の主役は篠田と言っても過言ではないかもしれない。