多くの富裕層に共通していることの一つに、「こだわりの強さ」があります。

お金の貯まり方にもそのことが影響しており、徹底的に無駄を省こうとすることで余計な出費が減り、結果として資金面にどんどん余裕が生まれてくるわけです。富裕層流の節約術を紹介します。

■クルマは「所有」か「利用」か

自動車を購入して「所有」するのか、それともカーシェアやレンタカーのサービスを「利用」するのか、費用対効果が高いのがどちらかは、人によって異なります。

基本的にはクルマの利用シーンが少ないほど、「所有」するほうがコスパは悪くなります。保険や駐車場代などの固定費がかかるからです。

マイカーは、所有欲を満たすためや見栄のために買うという人もいますが、こうした欲求を優先すると、移動のためのコスパが下がります。

富裕層の中には所有欲や見栄をきれいに捨て去り、完全にコスパ重視で所有か利用かを決めている人が少なくありません。

■分割払い・リボ払いは愚の骨頂

富裕層は長期的な視点を持って、「目の前のお金」よりも「将来のお金」を気にします。そのため、クレジットカード払いの際、分割払いやリボ払いを選択することのデメリットを考え、ためらわずに一括払いを選択します。

確かに分割払いやリボ払いを選択すれば、直近の引き落とし額は少なくなりますが、手数料がかかる分、同じ買い物でもトータルの出費は大きくなります。自分の貯金に余裕があるなら、手数料のかからない一括払いで買い物をするようにしましょう。

■ラテマネー、ちりも積もれば…

「ラテマネー」という概念をご存じですか。ラテ1杯程度の少額の出費のことを指します。

人は高額な買い物では慎重になりますが、自動販売機の缶コーヒーやスーパーのレジ袋など、価格が安いものにはほとんど何も考えずにお金を出してしまいがちです。

それが落とし穴です。例えば1缶100円の缶コーヒーを年間100回買えば1万円、それを10年続ければ10万円です。ラテマネーもちりも積もれば大きな出費となるわけです。金額の大小ではなく、その出費が本当に必要か、買い物をする度に考えたいものです。

■あなたも真似してみては?

富裕層には、徹底的に無駄を省くことにこだわって事業を成功させた人や、強いこだわりで出世して大金を稼いでいる人が多くいます。

そうした人が実践する節約術を、ぜひあなたも真似してみては?

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト) 国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。