年金と聞くと「保険料を払っても自分たちはもらえない」といった声を耳にします。ですが、これは誤った認識です。そんな年金に関する多くの誤解を解消し、年金と正しく向き合いましょう。

■誤解1:自動で支給される

私たちがイメージする年金は、65歳になったら自動的にお金が支給されるというものではないでしょうか。しかし、実際には65歳で得られるのは「もらえる権利」であり、請求しなければいつまでたっても年金がもらえません。

ではもし、年金を請求し忘れたらどうなるのでしょうか。

年金の受給権は、権利が発生してから5年後に消滅すると法律によって定められています。つまり、請求しないと年金は受け取ることができなくなってしまうのです。

やむをえない理由で時効前に請求できなかったときは、日本年金機構に理由を書いた書面を提出することで、時効消滅させないことが可能です。ただし、死亡一時金や脱退一時金の時効は2年と短めなので、早めに手続きしたほうがよいでしょう。

60歳から受け取る繰上げ受給や66歳から75歳までの間に受け取る繰下げ受給も選択可能ですが、通常の支給よりも金額が増減するのでよく考えてから申請したほうがよいでしょう。

■誤解2:免除された年金保険料の支払いはできない

過去10年分であれば、年金保険料を追納することができます。