寒い時期になると、あたたかいお風呂が恋しくなります。しかし、気になるのが水道光熱費です。
昨今、物価の上昇が著しいので少しでも節約したいところですが、お風呂とシャワーではどちらが節約できるでしょうか?
■お風呂とシャワーの比較
お風呂とシャワー、それぞれガス代と水道代を東京地区の料金で比較しました(参考:東京ガス株式会社 『原料費調整制度に基づく2022年9月検針分のガス料金について(東京地区等)』の数値を用いて算出)。
●お風呂のガス代と水道代
200リットルの水道水を20度から40度まで沸かす場合、ガス代は都市ガスで75円、プロパンガスで125円かかります。水道代は、200リットルで32円です。
●シャワーのガス代と水道代
水道水を20度から40度にして10分間で100リットル使う場合、ガス代は都市ガスで37円、プロパンガスで63円かかります。水道代は100リットルで16円です。
■シャワーが節約になるとは限らない
一見、お風呂よりもシャワーのほうがかなり節約できそうな気がしますが、家族の人数や入浴の仕方などによって異なるので一概には言えません。
人数が少なく、シャワーを浴びる時間も短ければシャワーの方が節約になりますが、人数が多かったりシャワーを浴びる時間が長かったりするとお風呂の方が節約になる場合もあるので、家庭に合った節約の仕方を考える必要があります。
■ガス代を節約するコツ
ガス代を節約するには、まず給湯温度を見直してみましょう。ぬるいお湯で体が温まらず、その結果風邪をひいてしまっては困りますが、1度程度なら下げてもそれほど変わらないと感じる場合もあります。
また、お風呂にはフタをすることで熱が逃げるのを防ぐことができますし、家族が間をあけずに続けて入れば追い炊きを控えることもできるでしょう。
■水道代を節約するコツ
水道代の節約は、シャワーを出しっぱなしにしないことです。これまで出しっぱなしで使っていた人には手間かもしれませんが、体や髪を洗うときは止めるようにするとよいでしょう。
また、節水シャワーヘッドを活用すれば、通常のシャワーヘッドよりも20〜60%節水できるのでおすすめです。
■家庭に合った節約をしていこう
お風呂は身体を洗うだけでなく、日々の疲れを癒す効果もあるので、節約を意識しすぎると満足のいくリラックスタイムを過ごせなくなる可能性があります。
ガス代と水道代の節約ポイントを抑えたうえで、シャワーとお風呂を上手に利用するとよいでしょう。
文・阪田順子(ファイナンシャル・プランナー) 保険会社での営業、一般企業の経理職などを経て、2020年にファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用や株式投資の講座を開講。投資を中心にお金にまつわる記事の執筆・監修を行う。FP1級、CFP®保有。