映画「蛇にピアス」のネタバレ考察
では蛇にピアスとはどのような物語なのでしょうか?原作では過激に感じる場面も多く、ストーリーの内容にのめり込む方も多かったようです。映画と原作では違いがあるかもしれません。蛇にピアスのネタバレ考察を深掘ってみましょう。
蛇にピアスのネタバレ①アマを殺した犯人
物語が終わる頃、アマは何者かに殺害されますが、犯人の可能性がある人物は2人います。1人目は[暴力団員に関係する人物]です。物語の中でアマは暴力団員2人とけんかの末、1人の男性を殺害してしまいます。
しかし、もう1人の暴力団は現場から逃走しており、足取りがわかっていません。そのため、逃走した暴力団員が[仲間が殺された報復としてアマを殺害した]という可能性は十分に考えられるでしょう。
もう1人の犯人に該当する人物はシバです。現場で倒れていたアマは爪が剥がされており、全身にタバコを押し付けられたような焼け跡がある状態でした。また、陰部にはお香が入っており、このお香がシバが使用しているものと同じだったため、シバの可能性も考えられます。
シバはバイ・セクシャルであり、アマとSMプレイを繰り返していたことから、行き過ぎて殺害してしまったのかもしれません。他にも、シバがルイを好きになったため、アマが邪魔になってしまったという可能性も考えられます。
蛇にピアスのネタバレ②刺青に眼を入れた理由
物語のクライマックスでは、ルイがシバに刺青を眼に入れてもらうようにお願いしています。以前、眼には刺青はいれないとルイは言っていましたが、気持ちが変わったようです。
おそらく、ルイはアマの死を受け入れ、シバとも離れ1人で生きていく覚悟ができたのでしょう。中国の言葉で、眼の中に麒麟と龍を入れることがなければ飛び立つことはできないという故事が残されています。
最初は刺青を眼にいれないことで、アマとシバの2人にすがっていたかったのでしょう。しかし、2人と決別する決心がつき、私はもう飛び立つという思いを込めて龍と麒麟の刺青を眼に入れたと推測します。
蛇にピアスのネタバレ③ルイがしゃがみ込んだ理由
映画のラストシーンでは、渋谷の交差点でルイが道にしゃがみ込むシーンがあります。これは原作にはなかった描写のため、どのような意味があったのか興味を持つ方がとても多かったようです。さまざまな仮説が立てられていますが、その中でも有力な理由は[ルイの妊娠]です。
ルイはアマの死の後、生前にアマから愛の証と言われた暴力団員の歯を噛み砕いて飲み込むことから、アマからもらった愛を自分の中に取り入れたと推測されます。
また、おなかを触るようなしぐさをルイがしたため、妊娠している可能性がとても濃厚になりました。お腹の子供はアマの子供なのか、それとも関係を持ったシバの子かはわかりません。しかし、どちらであっても、2人と決別したため険しい道が待っていることに間違いありません。
蛇にピアスのネタバレ④原作との違い
蛇にピアスの原作との違いはラストシーンです。映画のラストシーンは、渋谷の交差点にルイがしゃがみこんで物語が終わりになります。しかし、原作ではルイとシバが会話している場面があり、ルイはシバと一緒にいることを決意するかのようなストーリーになっています。
ルイは[アマを殺害した犯人はシバではないだろう]と自分の気持ちをごまかしながら、それでもシバと一緒にいる道を選びました。最後のシーンが違う道になっていることで、生きる道ということを深く考えさせられる場面になっています。