◆『放送室』の終了と『ワイドナショー』の始まり
どんどん巨大化していった島田紳助の退場とともに、『大日本人』松本人志が巨大化していった。しかし、その巨大化に本人は無自覚で、ここはもう僕の中の妄想文学ですけど、本人は自分のパワーの強大化・権力化に関しては無自覚でおびえている中で、肉体はデカくしないと不安だっていうことを考えると、非常に悲劇的だなとも思うわけです。
これだけなら良かったんですが、別のファクターがあります。2009年にラジオ番組『放送室』(TOKYO FM)が終了したこと、そして2013年に『ワイドナショー』(フジテレビ)が始まったことですね。
ダウンタウンの幼馴染で放送作家の高須光聖さんと松本さんが2人で喋っているラジオ『放送室』が非常に人気で、僕も中学生ぐらいの時からずっと聞いてましたけれども、なんと 2009年に終わってしまうんですよね。これは結構ショックだったんですけど、リスナーとしてショックだったという以上に、松本さんの素(す)がかいま見える場所がこれで完全になくなったということがあります。
それで結果的に『放送室』と入れ替わるようにして彼が手に入れたものは何かというと、『リンカーン』(TBS)をきっかけに始めたTwitter(現X)と、『ワイドナショー』なんですよね。
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