時代の流れに乗った「全然大丈夫」
その時代、その時代で流行の言葉があります。「全然大丈夫」という言葉もその一例と言えるでしょう。
気に入った言葉や目新しい言葉をすぐ口癖にし、時代の流れと共に口癖も変わる、そういう人はたくさんいます。使っていて面白いか流行に乗れているか、ここを気にする人が多いことが、日本語があいまいになる原因の一つかもしれません。
正しい日本語、綺麗な日本語は聞いていて気持ちの良いもの。それは方言であっても同じことですよね。
日本語を正しく使うということは、話す相手に敬意を表すことに繋がります。敬語をまだ使えない子供でも、正しい日本語を使っていれば、他人の子供であっても安心感が生まれるものですよね。
「全然大丈夫」以外の「全然〇〇」
「全然大丈夫」以外でも、よく使われている全然○○という言葉は多いですよね。
「全然美味しい」「全然平気」「全然間に合う」等々、どれも「全然」のあとに肯定形の言葉が来ています。これらすべてが疑問視されている言葉になります。
しかし、「全然」+肯定形が間違いとは言えないわけですから、これら全て間違っているわけではありません。これまで使われてこなかった文法であり、グレーな使い方であるがゆえに、耳にしっくりこないことが「間違いである」とされているわけです。
耳馴染みのない言葉は、どうしても直感的に否定したくなります。しかもそれを使っている中心が若者となると、「今どきの言葉」扱いとなり、流行の言葉扱いされ、結果として乱れた日本語と認定されてしまうのですね。
年配者は「全然大丈夫」をどう思う?
年配の方々は、とても厳しく日本語教育を受けてこられた方もいますから、正しい日本語が使われているか気にする方が多いです。
どうしても日本語の間違いが多い若者が「全然○○」という言い方をすると、それこそ耳馴染みがないため、その言葉を間違いとするでしょう。
「全然大丈夫」などの「全然○○」は、日常どこでも耳にするようになりました。しかし、日本語は時と場合によって使い分けなくてはいけませんよね。
年配の方々は、その使い分けに長けています。年配の方々に見習う部分は多く、日本の未来に向けても正しい日本語を残していきたいものですよね。