日本では若者の非婚化が急速に進んでいます。

未婚率が年々上がっており、恋愛は不可欠だと回答したZ世代はなんとたったの12%に。

つまり今後どんどん「おひとりさま」で老後を迎える人が増えることになりますが、こうした人は悲惨な老後を送ることになるかもしれません。

■35〜40歳女性の未婚率は約5倍に

総務省が5年に一度実施している国勢調査の過去の未婚率のデータによると、1980年と2020年を比べたとき年齢階級別の未婚率は男女で以下のように変化しています。

男性 1980 2020
20〜24歳 91.8% 95.7%
25〜29歳 55.2% 76.4%
30〜34歳 21.5% 51.8%
35〜39歳 8.5% 38.5%
40〜44歳 4.7% 32.2%
女性 1980 2020
20〜24歳 77.8% 93.0%
25〜29歳 24.0% 65.8%
30〜34歳 9.1% 38.5%
35〜39歳 5.5% 26.2%
40〜44歳 4.4% 21.3%

男性・女性とも、いずれの世代でも未婚率が上がっています。

たとえば、アラフォー女性の場合、35〜40歳は5.5%から26.2%に、41〜45歳では4.4%から21.3%に上がっています。

■Z世代「恋愛は必要不可欠」はたった12.8%

Z世代に対して実施した恋愛に関するアンケート調査の結果も紹介しましょう。

若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」が15〜24歳を対象に実施した調査では、「恋愛は必要不可欠である」と回答した人は、わずか12.8%にとどまりました。

「日々の生活の中で大事にしていること」では、「恋愛・結婚」は29.3%となり、「友達との遊びや付き合い」が55.3%と、大きな差がついています。

■おひとりさまで老後を迎える怖さ

恋愛・結婚は個人の自由ですが、冒頭で触れたように、おひとりさまで老後を迎えると、悲惨な日々を過ごすことになるかもしれません。

人は年齢が上がるにつれ、体力・気力ともに衰えていくため、助け合わなければ生きていくのも大変です。

「それなら介護保険サービスなどを利用すればよい」と思うかもしれませんが、いつも一緒に暮らすパートナーほどの安心感は得られないかもしれません。

また、老後は収入が激減することを考えると、パートナーと住むことの「コスパの良さ」も重要となります。

2人で同じ家に住めば、1人当たりの家賃の負担額は小さくなります。色々なことを共有することで、1人当たりの必要な出費を減らせるのです。

■無理にでも結婚すべき、とは言えないが…

老後、孤独でお金もない日々を送ると、メンタルにもマイナスな影響が出る可能性は高いでしょう。。

無理にでも結婚すべき、とまでは言いませんが、一人で生きていくことのリスクを今一度考えておきたいものです。

文・岡本一道(政治経済系ジャーナリスト) 国内・海外の有名メディアでのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会などさまざまなジャンルで多数の解説記事やコラムを執筆。