健康のためにスポーツジムに通いたいけれど、会費はだいたい毎月数千円~1万円台で、決して安くはないし…。

そうやって諦めてしまってはいませんか?

今回の記事では、スポーツジムに通うことで医療費控除が受けられる方法をご紹介します。ちょっとでもお得に運動不足を解消しましょう。

■スポーツジムの節税条件

実は、スポーツジム代もやり方次第で医療費控除の対象になります。つまり、お金が一部戻ってくるかもしれません。

スポーツジムの利用料で医療費控除を受けたいなら、以下の3つの条件すべてを満たす必要があります。

●医師の処方せんがある

前提として、医師から「運動処方せん」をもらわなくてはいけません。、高血圧症、高脂血症、虚血性心疾患、糖尿病などの疾病があれば、その治療の一環として運動が必要と判断されることがあります。

健康診断や人間ドックで「生活習慣病のため、運動が必要」と判断された場合は、運動処方せんを受け取れる可能性が出てきます。その際は、医師に相談しましょう。

●週1回以上で8週間以上

簡単にいうと、既に週1回、8週間以上フィットネスクラブやスポーツジムに通っているということです。自宅でのトレーニングやウォーキングは医療費控除の対象条件となる回数・期間に含みません。毎週ジムに通う習慣さえつけば、そこまで難しい条件ではなさそうです。

●厚生労働省が指定した施設

厚生労働省が「運動型健康増進施設」として指定されたスポーツジムを使わないと、医療費控除は受けられません。なお、どこのスポーツジムが指定されているかは、公益財団法人日本健康スポーツ連盟のWEBサイトから確認することができます。

■申請手順

スポーツクラブ利用料を含め、医療費控除を受けるためには以下の手順で進めましょう。

  1. 医療機関で診断を受ける
  2. 医師から運動処方せんを受け取る
  3. 一定期間の運動が終了したら、スポーツジムから運動療法実施証明書を受け取る
  4. 運動療法実施証明書に医師に捺印してもらう
  5. 確定申告の際に運動療法実施証明書を添付して税務署に提出する

■運動習慣をつけよう

週に1回以上の運動習慣がある人の割合は男性が33.4%、女性が25.1%とのことです。つまり、大半の人は運動をほとんどしていないことになります。

定期的な運動習慣をつけることは、健康を維持するためにも非常に重要です。スポーツジム利用料を医療費控除できてもできなくても、できるだけ運動は続けましょう!

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー) 立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、貸金業務取扱主任者(試験合格)