「毎日がんばって節約しているのに、一向に家計が楽にならない」
良かれと思ってやっていた節約が、逆効果だとしたらショックですよね。今回は、巷で言われている節約術のウソを暴いていきます。
■NG1:暖房はつけっぱなし
ダイキン工業がおこなった実験によると「エアコンの暖房はこまめに入り切りしたほうがお得」という結果が出ています。30分以上部屋を空ける場合は、暖房を消して電気代を節約しましょう。
■NG2:冷房の風向き
冷房時に風向きを下方向へ向けると、涼しい風が体に直接当たって気持ちがいいものです。しかし、風向きを下にすると冷たい空気が下にたまり、上部の熱い空気を吸い込んだエアコンは「まだ冷えていない」と勘違いして部屋を冷やしすぎてしまいます。
ムダに電気代がかかってしまうので、冷房時の風向きは上方向に向けましょう。
■NG3エアコンのフィルターだけ掃除する
エアコンのフィルターを掃除すると節約になるのは、ご存じの人も多いでしょう。実は、室外機が原因で冷暖房が効きにくくなってしまうケースもあります。
吹き出し口の前に物を置いたり、風が通りにくいカバーをかけたりすると、空気の流れが悪くなってエアコンが効きにくくなるので注意しましょう。
■NG4:床暖房のON/OFF
床暖房は立ち上げ時に多くのエネルギーを消費するので、こまめにON/OFFを繰り返すとかえってコストがかかってしまいます。床暖房で節約するなら「カーペットを敷かない」「余熱を利用して早めに切る」などが有効です。
■NG5:追いだき
風呂の湯が冷めてしまったら、追いだきをして温度を上げるのが一般的です。ところがエコキュートの場合は、追いだきするより「水を抜いて新たに給湯」するか「水を減らして高温さし湯」をするほうが節約になります。エコキュートの追いだきは、風呂の湯を間接的にタンクの熱い湯で温めるため、熱効率が悪く余分にコストがかかるからです。
追いだき機能は、湯の温度が比較的高い場合に利用しましょう。
■楽しんでできる節約を
家計に不安があっても、苦痛を伴う節約や効率の悪い節約はストレスがかかるので長続きしません。正しい知識を身につけて、家族みんなで無理なくできる節約に取り組みましょう。
文・たなべようこ(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー) 証券会社に10年勤務。主に個人向けの資産運用アドバイスを行う。現在は金融関連資格と自身の投資経験を活かして、金融ライターとして活動中。