子どもの権利をベースに、暴力防止のための予防教育を推進するCAPセンター・JAPAN(CAP)は、‟誰一人とり残されていい人はいない-子ども自身が自分を大切な存在と感じられる環境づくりの推進”のために、昨年に引続き、12月10日(日)の世界人権デーから、2024年3月20日(水)の世界幸福デーまでの期間、「広げよう!子どもに大切な3つの権利“安心・自信・自由”」寄付キャンペーンを開催中だ。
「こども基本法」が施行
4月、子どもの権利を保障する総合的な法律「こども基本法」が施行され、同時に「こども家庭庁」が動き出した。
1994年に日本が子どもの権利条約を批准してから29年。子どもが権利行使の主体として本来持っている力を発揮できる環境にむけ、子どもを中心においた施策の展開、仕組みづくりが始まった。
国だけでなく、地方自治体で子どもの声を聴く取組みがスタートし、少しずつ子どもをとりまく環境は変化しているようにも見えるが、ゴールはここではない。
子どもの周囲にいるおとなが「子どもの権利」について理解すること、そして、何より子ども自身が「わたしは権利を持っている、権利行使の主体者である」と知る機会の保障など、社会全体に「子どもの権利条約の理念」を浸透させる取組みはまだまだと言わざるを得ない状況だ。
子どもをサポートするおとなに伝えたいこと
子どもたちが自分の大切な心とからだを守り、そしてさまざまな力を発揮できる環境づくりには、すべてのおとなが子どもの権利を理解し、予防的観点を持つことが必要だ。
これまで日本では19万回以上のCAPプログラムを実施し、子どもとおとな593万人以上に子どもへの暴力を防止するために必要な予防教育・人権教育を届けてきた。各地の保育所・幼稚園・学校・施設からの依頼に始まり、今では自治体からの委託事業も増え、50を超えている。
CAPを初めて知ったおとなからは、「もっと早く、子育て中に聞いて、活かしたかった」という声もよく聞くそうだ。
CAPおとなワークショップ開催を支援
2年目を迎えた同寄付キャンペーンで、CAPおとなワークショップの提供を積極的に行うことができる環境を整える。CAPプログラムで「子どもの権利」「子どもの力を信じること」をおとなが学び、「保護されるだけ」の存在ではない「権利行使の主体」と子どもを捉え直す。それが、社会構造のなかで、弱者の立場におかれている子どもの子ども差別からの解放につながるとCAPは確信している。
同寄付キャンペーンによって、2024年度に学校・地域でCAPを知りたい!CAPおとなワークショップ実施したい!という団体・個人を支援する。
なお、20,000円の寄付で1回(90~120分)のCAPおとなワークショップが開催できる。また、CAPは、7月に認定NPO法人となり、寄付控除を受けることができるようになった。