不穏なポスタービジュアル © Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production不穏なポスタービジュアル © Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production

タル・ベーラ監督(『ニーチェの馬』『サタンタンゴ』)による2000年の傑作『ヴェルクマイスター・ハ ーモニー』が、“4K レストア版”として公開決定。

『ニーチェの馬』を最後に56歳という若さで映画監督から引退したタル・ベーラ。伝説的な7時間18分の『サタンタンゴ』の直後に発表され、日本での初劇場公開作となった『ヴェルクマイスター・ハーモニー』が、4Kレストア版で蘇る。 公開日は2024年2月24日(土)で、シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される予定だ。

2019年に初めて劇場公開された『サタンタンゴ』は大きな衝撃を持って迎えられ、 2022 年には『ファミリーネスト』『アウトサイダー』『ダムネーション/天罰』という初期3作品も日本で劇場公開されるなど、日本にも信奉者が増え続けるタル・ベーラ。

『ヴェルクマイスター・ハーモニー』は、本作をきっかけに2001年にニューヨーク近代美術館(MOMA)でタル・ベーラ監督 の特集上映が組まれ、ジム・ジャームッシュやガス・ヴァン・サントを驚愕させ、同年のヴィレッジ・ヴォイス誌が選ぶベスト・ディレクターにデヴィッド・リンチ (『マルホランド・ドライブ』)、ウォン・カーウァイ(『花様年華』)と並んで、 タル・ベーラが選出されるなど、世界に衝撃を与えた記念碑的傑作だ。

不穏なポスタービジュアル © Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production

不穏なポスタービジュアル © Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production

主人公ヤーノシュが虚空の「何か」を見つめる不穏な表情のアップが強烈なポスターを目に焼きつけながら、記念すべき4Kリストア版の上映を楽しみに待とう。

『ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版』は2024年2月24日(土)から、シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。

『ヴェルクマイスター・ハーモニー』作品情報

<ストーリー>ハンガリーの荒涼とした田舎町。天文学が趣味のヤーノシュは老音楽家エステルの身の回りを世話している。エステルはヴェルクマイスター音律を批判しているようだ。
彼らの日常に、不穏な“石”が投げ込まれる。広場に忽然と現れた見世物の“クジラ”と、“プリンス”と名乗る扇動者の声。その声に煽られるように広場に群がる住人達。彼らの不満は沸点に達し、破壊とヴァイオレンスへと向かい始める。

■監督・脚本:タル・ベーラ
■原作・脚本:クラスナホルカイ・ラースロー
■音楽:ヴィーグ・ミハーイ
■編集・共同監督:フラニツキー・アーグネシュ
■出演:ラルス・ルドルフ、ペーター・フィッツ、ハンナ・シグラ、デルジ・ヤーノシュ
■2000 年/ハンガリー=ドイツ=フランス/モノクロ/146 分/配給:ビターズ・エンド
■著作権表記:© Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production
■公式X(旧 Twitter):@TarrBela_jp