月齢に合わせて交換できる知育玩具が使い放題のサブスク「Cha Cha Cha」を展開する自立のは、サブスクで使えなくなったおもちゃを公立保育園へ無償提供する活動を行っており、船橋市内の公立保育園27園に提供した。さらに今後は習志野市でも活動を行っていく予定だ。
おもちゃを必要としている施設へ寄付
自立のでは、おもちゃのサブスクを運営するうえで、「まだ使えるけどサービスには使えない」といったおもちゃをどう生かしていくかという課題があったという。
おもちゃをはじめとして、服や食べ物などの廃棄量が深刻な社会問題となっている昨今、サービスとして使えなくなった商品を捨てるのではなく、必要としている施設へ寄付することで少しでもSDGsの取り組みに貢献できればと考えたそうだ。「Cha Cha Cha」でもおもちゃをシェアすることで廃棄量削減に貢献できていたが、提供できなくなったおもちゃをさらに循環させることで、より地球環境にやさしい取り組みを実現することが可能になった。
また、保育園に無償提供する際には、地球環境に配慮した「2WAY式ダンボール(発送、返却が一つのダンボールで完結)」を採用することで、無駄な廃棄をなくす取り組みをしている。
エシカルな視点で保育園の抱える問題を解決
保育園の現場では、「既存のおもちゃを繰り返し使うので、おもちゃの入れ替えが滅多になく、飽きやすい」「園内のおもちゃが少なく、子供同士でおもちゃの取り合いが頻繁に起こる」といった声を聞き、まずは「Cha Cha Cha」の拠点である千葉県船橋市役所の職員と共に、27園の公立保育園におもちゃを無償提供した。
知的発達を促す知育玩具は、対象月齢が細かく区分されているため、使える時期が短いのが難点だ。同サービスでは子どもの成長や興味に応じて多様なラインナップを取り揃えているため、各保育園に合わせてさまざまなおもちゃを提供することができる。
SDGsの掲げる17の目標のうちの12番目は、「つくる責任、つかう責任」だ。おもちゃを使うサブスクサービスを運営するうえで、従来の「おもちゃが廃棄されるまでの期間」を伸ばし、さらにはサービスを通じて「買わずに借りる」という消費者のエシカルな消費行動を生み出している。また、古くなったおもちゃをもう一度蘇らせることで、同時に保育園が抱える現場での課題を同時に解決することができたという。