駅や街並みが様変わりしつつある下北沢。以前ご紹介した『BONUS TRACK』など、下北沢らしいカルチャーあふれる商業施設が新たに登場しています。そんな下北沢で、新型コロナウイルスの逆風を受けつつも、密かに話題を集めるフードスタンド『HauStand』をご紹介します。下北沢を散策しながら食べるのにぴったりな、見て楽しい、食べておいしいお店です。

 

親しみやすさを第一に。下北沢のホットサンド屋『HauStand』

下北沢のホットサンド屋『Hau Stand』左が店長の菅波さんと右がパンチッチくん

 

下北沢の駅を降りて徒歩約3分。『Haustand(ハウスタンド)』は新しくできたライブハウス『LIVE HAUS(リブハウス)』の入り口にあります。出迎えてくれたのは、店長の菅波美樹さん(愛称はキムキム)とお店の手伝いをしているというAlexさん、通称パンチッチくん。

もともと4月9日にオープン予定だったライブハウス『LIVE HAUS』ですが、新型コロナウイルスの影響でオープンの見通しが立たず、『LIVE HAUS』で働く予定だった従業員たちの働き口を作るために6月5日から始まったのが『HauStand』なのだそう。「私の旦那がこのライブハウスの店長なんです。私はもともと『BOOKENDS COFFEE SERVICE』というコーヒー屋で働いていたので、ライブハウス内のコーヒー提供のみを手伝うつもりでいたのですが、コロナの影響もあって、気づいたらホットサンド屋『HauStand』の店長になっていました(笑)」と笑顔で答える菅波さん。

ホットサンド4種

『Hau Stand』では、常時あるホットサンド4種と季節に合わせた期間限定ホットサンド、コーヒーなどのドリンクを販売。「下北沢を食べ歩きするのに楽しいフードとドリンクを作りたい」という想いから、すべて片手で食べやすいフードになっています。

「コロナの影響を受けつつも何かおもしろいことをやろうと考えたとき、行き着いたのがホットサンドでした。『LIVE HAUS』で働く予定だったスタッフたちは、飲食店での就労未経験者がほとんど。未経験の人でもやりやすくて楽しいものを探していました。バンド系のイカついお兄ちゃんが多かったので、最初は鯛焼き屋さんとか立ち飲み居酒屋とか、いろんな案が上がったのですが、結局すごく親しみやすいホットサンド屋に落ち着きましたね(笑)」と菅波さん。

馴染のない人にとって入るのに少々勇気のいるライブハウスですが、現在ではホットサンド目当てに「初めてライブハウスに入った」というお客さんも増えているのだそう。それも、ホットサンド屋という親しみやすさならでは。お客さんとライブハウスの間にある架け橋のような存在となっています。

 

キャッチーでボリュームたっぷりなホットサンドたち

Hau Sand

『HauStand』で販売されているホットサンドは全部で5種類。ミートソースとベーコンエッグサンドの「Hau Sand」、ツナサラダと人参ラベのサンドの「Tsuna Sand」、タマゴサラダとハムチーズサンドの「Tamago Sand」、天然ハチミツとクリームチーズの「Honey & CreamCheese」、そして季節限定のホットサンドです。

今回は、『HauStand』の人気商品「Hau Sand」をいただきます!

HauSandを作っていただきました!

中身はキャベツ、ミートソース、ピーマン、ベーコン、目玉焼き、チーズと、ボリューム満点。ミートソースはほぼ丸1日かけて仕込んでいるのだとか。

HauSandの片面はフレンチトーストに

『HauStand』ならではの特徴は、パンの片面がフレンチトーストになっているところ。パンの両面をカリッと焼くと食べたときに中身が出やすいため、試行錯誤した結果なのだそう。片面をフレンチトーストにし少し柔らかくすることで、片手で食べても中身が出てきづらくなっています。まさに食べ歩きを追求したホットサンドです!

ピーマンとキャベツのシャキシャキ感は残しつつ、フレンチトーストになったパンと目玉焼きはふんわり、そしてジューシーで肉厚なベーコン…ひと口食べるとさまざまな味が口の中に広がります。それぞれ主張の強すぎないバランスの取れた味わいです。

菅波さんが働いていた『BOOKENDS COFFEE SERVICE』から豆を卸しているコーヒーはもちろん本格的。こちらはホットサンドにプラス150円でつけることが可能ですよ。

期間限定のホットサンド(左上)「ラタトゥイユサンド」(右上)「ぬ~やるサンド」(左下)「チリコンカンサンド」(右下)「ガパオサンド」

 

また、なんと言っても今後楽しみなのが季節限定のホットサンド。これまで、夏野菜たっぷりの「ラタトゥイユサンド」やゴーヤとスパムが入った「ぬ~やる(沖縄弁で『なんてこった!』という意味)サンド」、スパイシーな「チリコンカンサンド」、まさかの「ガパオサンド」など、他では珍しいホットサンドが販売されてきました。

「もともとホットサンド屋の経歴がないので、真っ当なホットサンドを作っても他のお店に勝てないよな、という気持ちがありました。なので、キャッチーなものにしようと思った結果、なかなかインパクトのあるものばかりになりましたね。ご飯を食べる度に、『これをパンに挟んだらどうなるだろう』と考える癖がついてしまいました(笑)」と菅波さん。

これまで居酒屋やレストランで働いた経験を生かしながら、日々試作をしているのだとか。約2週間ごとに変わっていく期間限定ホットサンドは、Instagramでお知らせがあるのでぜひチェックしてみてくださいね!

 

決めてはトニックウォーター!タピオカの次は「フルーツパンチッチ」!?

フルーツパンチッチロゴを手掛けたのはとんだ林蘭さん

 

ホットサンドと共に人気なのがこちらの「フルーツパンチッチ」。ゼリー、パイナップル、グレープフルーツ、キウイ、ナタデココにトニックウォーターを注いだ何とも爽やかなドリンクです!

フルーツパンチッチ

キャッチーな見た目とは裏腹に、トニックウォーターが効いた甘すぎない大人な味。大きくカットされたフルーツがゴロゴロと入っているので、おやつ代わりにもなるうれしいドリンクです。

「とにかく見た目がかわいくて、下北沢に来た際に気軽に手に取ってもらえるドリンクを作りたかったんです。まさにタピオカですね(笑)。タピオカに負けず劣らずキャッチーなものを目指したら『フルーツパンチッチ』が出来上がりました」と菅波さん。

フルーツパンチッチ

「フルーツパンチッチ」は10月中旬までの販売で、その後は冬仕様のドリンクが販売されます。新メニューも「フルーツパンチッチ」のように、デザートとドリンクの間のような、見て楽しい、食べておいしい商品を開発中なのだとか。こちらもぜひInstagramをチェックしてみてくださいね!

 

新型コロナウイルスの影響を受けて始まった『HauStand』ですが、やるからには全力で楽しむ菅波さんの人柄を感じられる素敵なお店でした。今後はキッチンカーでのイベント出店も検討されているのだとか。下北沢へ行く際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?下北散策を楽しくおいしく彩ってくれること間違いなしです!

 

■お店情報

HauStand(ハウスタンド)

住所:〒155-0031 東京都世田谷区北沢2丁目14−2 地下1階 JOW3ビル

営業日:月、火、水 11:00~16:00

 

 

提供・PARIS mag(シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン)

【こちらの記事もおすすめ】
今気になるのは“固め”プリン。都内で楽しめるプリン6選
フランスの国民食!クスクスを使ったタブレのレシピ
おうち時間に作りたい!家庭で作るフレンチレシピ集
パリのブロカントショップ『Brocante Petite LULU』に聞く、アンティークの楽しみ
2020年最新!パリグルメ通がおすすめするパリのお土産4選