ロキポーズがキュート!
マーベルのドラマシリーズ「ロキ」などで知られるトム・ヒドルストンが、世界最大級のポップ・カルチャーイベント「東京コミックコンベンション 2023」(以下、「東京コミコン 2023」)に参加した。
LiLiCOの「ミスターー?」に続いて会場全体が声をそろえて「トム・ヒドルストーーーーン」と呼ぶと、大歓声に迎えられてにこやかに登場したトム・ヒドルストン。
ロキのツノと、「ロキポーズ」
まずひとこと「ロキが、ありがとうと、言ってます!」と日本語であいさつし会場を喜ばせたヒドルストンは、「ロキの角を初めて身につけた時」の感想を尋ねられ、「2009年だったけど、二次元だったものが三次元になったことをすばらしいと思った。王冠のようにも感じたし、『よしこれからやるぞ』という気持ちにもなれたよ」と当時の感動を振り返った上で、「最初はヘルメット型だったから外の音が何も聞こえなかったな」と、あの衣装特有の不便な体験もシェアしてくれた。
その後のツノが「もっと王冠に近づいて」いることにも触れた彼は、その形状が「王子として生まれ、オーディンに『お前は王になる』と言われて育ったはずの彼の孤独な運命、そして彼の気高さを表しているように感じる」と、その変化を分析した。
ヒドルストンと共に写真を撮ったファンの多くがソーシャルメディアにアップしている“ロキポーズ(指をツノに見立てたポーズ)”に話題が移ると、彼は会場と一緒に“ロキポーズ”することを快諾。「3、2、1」の合図で披露したキュートな“ロキポーズ”に、会場からは「可愛い」という歓声と拍手が響いた。
ロキが愛される理由は…
続いて、「ロキを演じることは僕の人生を変えたし、僕が成し遂げたことの中でも最も重要なことのひとつだ」と語るヒドルストンは、「ロキがファンに愛された理由」について尋ねられた。
彼はまず「大前提として、君たちなしではここに座っていなかったと思うよ。君たち観客がロキに興味を持ってくれたから続いたんだ。だからみんなに感謝してる」とファンへの感謝を伝える。
そして「ロキは神だけど、すごく人間的だよね。彼は複雑で遊び心もあり、弱さも持っていて、そしてチャーミング。内面にたくさんの部分を持っているところが人間味を強めていると思う」と、ロキが愛される理由を分析した。
「ロキは一人だったかもしれないけど、僕は一人じゃなかった」
「ロキ」シーズン2に話が及び、会場から同作を讃える拍手喝采が起きると、笑顔を見せたヒドルストン。「ラストシーンをどのような気持ちで演じたのか」と尋ねられた彼は、「本当に心が揺さぶられる瞬間だったよ。ロキの最後のセリフは『もうわかってる。どんな神になるべきなのか。お前たちのために。我々のために』だったよね。初登場だった『マイティ・ソー』第1作でも『お前たちのために。我々のために』と言っていたけど、同じ言葉なのに意味が全然違う。これがすごく重要だよね」とラストのセリフについて説明。
「あのシーンを演じた時、僕はこの14年間関わってくれた人々みんなのことを思い出していたんだ。すべての俳優たち、すべての監督たち、すべてのスタッフのことをね。6ヶ月から8ヶ月、あるいは1年半くらいかけて作られた作品もあったけど、どれも大きな価値のある経験だった。クリス・ヘムズワース、ケネス・ブラナー、アンソニー・ホプキンス・・・(と、『マイティ・ソー』のキャスト・監督から初代アベンジャーズメンバー、ドラマシリーズの仲間たちまで名前を列挙)全員のことが僕の頭・心に浮かんできた」とエモーショナルに振り返るヒドルストン。
回想の締めくくりは「旅が終わる時、ロキはひとりだったかもしれないけど、私は決してひとりではなかったよ」という熱いコメント。会場は感動の拍手に包まれた。
アメコミ系映画ライター杉山すぴ豊が「会場全員の代弁」として伝えた「あなたなしではロキはここまでの存在にはならず、ただのヴィランのひとりだったと思う」との言葉には「なんて優しい言葉だ」と感動した様子で杉山にハグしていた。
ロキの名言4連発に会場どよめく
お気に入りのセリフをひとつ教えてほしいと言われたヒドルストンは、「いくつかあるな」と一つに絞りきれない様子。
まず『アベンジャーズ』1作目の「私はロキ。名誉ある目的を担っている(I am Loki of Asgard, and I am burdened with glorious purpose)」
次に「ロキ」シーズン1から、シルヴィに「ロキをロキたらしめるもの」を聞かれたロキが「独立心と権威、そしてスタイルだ(Independence, authority, style)」と答えるセリフ。
そしてトーク序盤にも触れていた「ロキ」シーズン2最後のセリフ「もうわかってる。どんな神になるべきなのか。お前たちのために。我々のために(I know what I want. I know what kind of god I need to be… for you. For all of us)」
最後に『マイティ・ソー バトルロイヤル』ラストシーンより、「お前がいたら」と言うソーに対して答えた「いるよ(I’m here)」を挙げたヒドルストン。
トム・ヒドルストン本人の口から連発されるロキの名言の数々に、会場はどよめくのだった。
コスプレイヤーたちとアッセンブル!
最後は、マーベルキャラに扮したコスプレイヤーたちとのフォトセッションが行われ、コスプレイヤーたちの衣装のクオリティに感心する様子を見せるヒドルストンだった。
「東京コミコン 2023」は、12月10日(日)まで開催。
ヒドルストンが「親しい友人なのにしばらく会えてなかった」「久々に会えて一緒に寿司を食べた」というベネディクト・カンバーバッチなど、豪華セレブが多数集結している。