あなたは、「セックスレス」という言葉にどんなイメージを抱きますか?

セックスは生きるうえで絶対に必要なものではありません。「生殖」という意味以外でのセックスは、外食・旅行・映画などと同じ、「娯楽」と考えることもできます。

それにも関わらず【セックスレス】という言葉が生まれ、セックスがない夫婦は「寂しい」、「可哀想」、「離婚危機」など、まるで欠陥品のように扱われる世の中…。

「それっておかしくない?」そんな思いを抱くすべての男女へ。今回は【セックスレスから考える夫婦愛】についてお伝えします。

この記事はこんな人におすすめ
・セックスレス解消のために努力をしているのに、一向に成果がでない…。
・なぜセックスレスに陥ったのか分からない。
・セックスレスの陰に潜む夫婦問題を解決したい。

このような方は、是非続きをお読み下さい。最後には、セックスレス解決のヒントになる漫画もご紹介しているのでお楽しみに!

最初に申し上げておきますが、このページはよくある「セックスレス解消ハウツー記事」ではありません。セックスレスの原因は十人十色。「この方法が効く!」なんて、断言できるものはないのです。

巷に溢れるセックスレス解消記事にはもううんざり!セックスレスを新たな視点でとらえ、幸せな夫婦生活を取り戻しましょう。

1.時代と共に変わりゆく夫婦間のセックス

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

義していますが、昔の夫婦間性事情はどうだったのでしょうか?

今からおよそ100年前、1920年代(大正から昭和に年号が変わる頃)の婦人雑誌には、「夫から毎晩求められて嫌。勘弁してほしい!」という読者の声が掲載されています。

100年前の日本の夫婦間性事情
・セックス以外に庶民が楽しめる娯楽が少なかった
・男尊女卑の思想がはびこっており、妻にセックスの拒否権がなかった
・産めよ増やせよの時代だった

当時はこのような時代背景だったため、「セックスレス」という概念自体がなかったのかもしれません。末子が成人する前に亡くなる親も多く、【夫婦二人きりの生活】なんて考える必要もなったのです。

しかし、今の日本は違います。

現代日本の夫婦間性事情
・男女平等が当たり前
・妻(または夫)に拒否権があるのは当然
・ストレス社会の中で疲弊する男女が急増

など、現代は「セックスレス」になる要素が多く見うけられます。

そしてさらに、一生のうちに子どもを1~2人しかもたなくなったことも、「セックスレス」が大きく取り沙汰される要因です。末子が成人する前に親が他界するの時代は終わり、まだまだ「男盛り&女盛り」の時期に、子どもに手が掛からなくなる時代に突入しているのです。

「このままセックスなしで二人きりで死んでいくのか?」、「そんなの嫌!」このような考えが夫婦に根付いているのではないでしょうか?

これからの日本では、セックスがあろうとなかろうと【夫婦二人きりで生きる時代】を見据え【人として仲良くできる関係】を夫婦で構築しなければなりません。

つまり、セックスレスについて考えることは、単に「セックスがしたい!」、「セックスレス解消にはどうすればいいのか!?」という浅いものではなく、【夫婦二人で生きることができるか?】、【それにはどうすればいいか?】を考えることに繋がるのです。

それには、まずはセックスレスの原因を考えることが大切。あなたに当てはまるものがありますか?次で詳しくみていきましょう。

参考:法律情報サイト|リーガルモール

2.セックスレス原因の意外な「盲点」

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

現代日本のセックスレス原因は十人十色。肉体的原因もあれば、精神的な原因もあり、中には原因が分からない夫婦だって少なくありません。

ここでは、よく言われるセックスレスの原因(疲れ・ストレス・更年期障害など)は省略し、「こんなこともセックスレスの原因になるんだ!」というような、意外な盲点をお伝えしていきます。

「これまで散々セックスレス解消のために努力したけど、上手くいかない…。」このような方は、是非続けてお読み下さい。

(1)妻または夫に対する「隠れた不満」

「セックスレス」という問題を通し、パートナーに「隠れた不満」を一生懸命伝えているケースはとても多いです。

  • なぜ性行為をしたくないのか?話し合いを持とうとしてもうまくいかない
  • 「妻(夫)は何の不満もないはずだ。」と思いこみ疑うことをしない
  • 妻(夫)は相手に気を遣う性格だ

このような人は、知らず知らずのうちにパートナーが不満をため込み、セックスレスを通し無意識にそれを伝えている可能性があります。

”結婚して以来、僕は常に妻を気遣ってきました。例えば、出された料理が気分じゃなくても「これ食べたかったんだよね!」と言って妻の機嫌をとったり、休日に出掛ける時も自分の気持ちは後回しで、子どもと妻の要望に応えてきました。仕事だってそうです。妻の希望優先で、海外転勤の話だって断りましたよ。プレッシャーを感じながら懸命に成果も出しています。結婚以来、僕の生活全てが「家族のための自己犠牲」で成り立っているんです…。そんな生活を続けていたからか、【セックスくらい自分の思い通りにしたい】という気持ちが芽生えました。妻がしなだれ掛かってくれば来るほど、「セックスまで思い通りにさせてたまるか!」そんな意地にも似た気持ちになるんです…。”(39歳男性・商社勤務)

こちらの男性の場合、生活全般に関わる不満が積もりに積もり、その「反抗意識」がセックスレスという形で表れています。一見うまくいっているような夫婦関係も、実はどちらか一方の多大な努力で成り立っていることが少なくないのです。

あなたの夫婦関係はどうですか?一度立ち止まって考えてみましょう。

(2)妻または夫の出世

男女平等になった今、夫婦関係が人生の荒波をかいくぐる「同士」のようなカップルもいるでしょう。このような夫婦関係の場合、知らず知らずのうちに相手のことを「ライバル視」していることが少なくありません。

  • 自分の方が稼ぎが上だったのに、いつの間にか追い越された
  • 妻(夫)の出世が悔しくて素直に喜べない
  • 妻(夫)の出世を受け入れられず、自分のアイデンティティーが崩れた

このような原因で、深刻なセックスレスに陥る夫婦もいるのです。

特に、夫より妻の方が稼ぎが多くなったり、出世したりした場合は要注意。セックスという、ある種相手を支配する行為は、プライドが敗れ去った男性には辛いものがあります。社会的に強い立場の妻とのセックスに、自信が持てなくなってしまうのです。

”同業他社で結婚した私達は、お互いを高め合っている自信がありました。産休・育休を経て仕事復帰しましたが、夫の惜しみない協力で順調そのもの!この度昇進し、夫の年収を超しました。私自身、夫婦で年収を競い合っている意識なんてありませんでしたが、夫は違ったようで…。ふとした拍子に給与明細を見られてから、夫の態度がおかしくなりました。元気がなく「自分なんてダメだ…。」という主旨の発言を繰り返すようになったんです。夜の生活もそれ以来皆無…。ある時、「自分より強い君を抱く自信がない…。」と言われてしまい、私の昇進が原因だと気付きました。”(35歳女性・業種未回答)

一見平等に見える夫婦関係でも、実はどちらか一方が「自分が支えて上げている」と思い込んでいるケースが多々あります。男性の場合、それが崩れ去った時のダメージは相当です。

【お互いの成功を素直に喜べる】そんな素敵な夫婦関係を築くことが、セックスレス解決の第一歩になるかもしれません。

(3)金銭不安

セックス最大の目的は、子孫を残すこと。そのため【子孫を残すことに不安がある状況】では、セックスレスに陥りやすいと言われています。

中でも「金銭不安」は出産を躊躇する大きな理由になっており、3人目妊娠に踏み切れない理由に、【経済的理由】をあげている夫婦が多くいます。(平成25年度厚生労働白書)

”我が家は既に2人の子どもがおり、セックスする意味が見出せません。子ども達が大学まで進学することを考えると、これ以上子どもをもうけるのは不可能…。それなのに、夫は無頓着で行き当たりばったりで…。「子どもが増えるのは嬉しいこと!どうにかなるさ!」と、避妊もあまりしてくれません。そんな感じなので、私はあえて子ども達と寝て夫との距離をとっています。”(40歳女性・パート)

子どもは欲しくない、それなのにパートナーが避妊に協力してくれない。これでは、セックスレスになっても仕方ありませんよね。

(4)性嫌悪障害

「性嫌悪障害」とは、性的な接触を極端に嫌う症状です。性的なムードになることも耐えられないため、セックスすることが大変困難です。

原因は諸説ありますが、最も興味深いのは【妻を母親として見てしまう】ケースです。

  • 結婚前と体つきが変わり「かあちゃん」を連想させる
  • 子どもを育てる姿が母親と重なる
  • 妻が夫を息子のように扱っている(子どもと同じように注意したり可愛がったりする)

このような場合、夫は妻に母親の姿を重ねてしまい、妻が近付くだけで「近親相姦」のような錯覚に陥ってしまうのです。

”子どもが生まれて以来、妻と良い雰囲気になることを頑なに避けてしまいます。言葉では上手く言い表せないのですが、妻とはそういう行為が一切考えられなくなりました。性欲はあるし、マスターベーションもするのですが、妻とだけはどうしても無理。裸も見たくありません。”(36歳男性・IT企業)

「性嫌悪障害」は、自然になおることは少ないと言われています。心当たりがある方は専門的な治療が必要なため、心療内科を受診することをおすすめします。

参考:法律情報サイト|リーガルモール