ことばサポートネットは11月18日(土)、19日(日)の2日間、ことばの発音について悩みや心配事のある子ども、保護者を対象とした相談会「こどものための ことばの相談会」を愛知県半田市で開催。その様子を報告した。

いつでも言語聴覚士が寄り添える体制づくり

ことばサポートネットは、言語聴覚士を中心に設立された非営利の一般法人だ。

言語聴覚士は「話す」「聞く」「食べる」を支援・訓練する国家資格で、有資格者は2023年4月時点、全国に4万人近くとなる。

しかし、成人を対象とする医療・介護領域の従事者が大半を占め、小児領域を専門とする言語聴覚士は、5千人程度と限られている。そのため、子どもの発音、ことばの育ちに心配事があっても、「相談先がない」「言語療法を受けられる施設がない」といった課題があるという。

ことばサポートネットでは「いつでも言語聴覚士が寄り添える体制づくり」を目指し、オンライン・オフラインを問わず、講演会や相談会を定期的に開催している。

17組が参加


今回の「こどものための ことばの相談会」には、発音について悩みをもつ子どもとその保護者、17組が参加した。

「こどものための ことばの相談会」では、「同じ学年の子はスラスラお話できるのに、赤ちゃん言葉がいつまでも抜けず…心配です。」「【きりぎりす】のような、い列の音が苦手なようです。」「さしすせそ、らりるれろ、ざじずせぞが上手く発音できず、聞き取りにくいことがあります。」などの相談があったそうだ。


相談時間は1組につき30分程度で、子どもの発音やことばの発達の指導・支援が専門の言語聴覚士が、直接相談内容を聞き、子どもの様子や状況を見て、一人ひとりにあったサポートを提案した。

参加者のコメント

参加者は、「これまでどこへ相談すればよいのか、どこに受診すればよいかが、わかりませんでした。今回、わかりやすく説明いただいたので、子どものために動いてあげられそうです。無料で相談でき、ありがたかったです。」や、

「身体的な問題がないと教えていただき安心しました。改善方法も提案していただき、とても参考になりました。ありがとうございました。」とコメントしている。

今回は、自治体の後援のもと、直接、質問ができる相談会をオフラインで開催した。今後もことばサポートネットでは、オフライン・オンラインを問わず、ことばや話すことに関する悩みを相談できる場を提供し、悩みを抱える子どもに支援が届く社会づくりの活動を続けていくという。

この機会に、ことばサポートネットの活動に注目してみては。

■こどものための ことばの相談会
開催日時:11月18日(土)、19日(日)
会場:半田市民交流センター
住所:愛知県半田市広小路町155番地の3 クラシティ3階 市民活動ルーム
対象:発音について悩みをもつ子どもとその保護者
参加費:無料
ことばサポートネット公式サイト:https://www.kotoba-support-net.org/

(角谷良平)