フジ月9映画、最大のヒットは興行収入90億円突破
そんな月9映画化作品の中で、トップの興行収入は山下智久主演の『劇場版コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』(18年)の93.0億円。興行収入90億円突破は、邦画実写映画として15年ぶりという快挙だった。
2位は木村拓哉主演の『HERO』劇場版第1作目(07年)で、81.5億円。ちなみに15年公開の第2作も46.7億円で4位にランクインしており、同シリーズの人気ぶりがうかがえる。3位は福山雅治主演の『ガリレオ』シリーズ『容疑者Xの献身』(08年、劇場版第1作目)で49.2億円。俳優としてさまざまな作品に出演してきた福山だが、意外にも同作が映画初主演だった。
一方、興行収入が伸びなかった作品もある。月9映画化作品史上、最も興行収入が低いのはディーン・フジオカ主演の『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』(22年)の5.2億円。ドラマ版でさまざまな謎が残されていたにもかかわらず、映画版はそれをひもとくようなストーリーではなかったのも敗因の一つかもしれない。
ワースト2位は『劇場版ラジエーションハウス』(22年)の9.4億円。もともと人気同名マンガの実写化だったはずが劇場版は完全オリジナル作品であり、ドラマファンの心をつかめなかったとも考えられる。ワースト3位は『映画 イチケイのカラス』。ドラマ放送後に視聴者から「『HERO』の裁判官バージョン」といった声が上がるなど、ドラマ版・映画版ともにヒットした『HERO』を意識した作品と見られており、ワースト入りしたものの、ヒットの基準とされる興行収入10億円は突破している。
『ミステリと言う勿れ』は現時点で興行収入が37億円超えで、フジテレビ系「月9」映画歴代興行収入ランキングでトップ10入りが確定。ここからどれだけ数字を伸ばすのか、期待したい。