これまで「ピースコネクト」が運営していた産前産後ケアサービス「Daisy MUSE」は、10月より名称を「Baby MUSE」に変更し、産前産後ファミリーケア協会が運営することになった。

今後は非営利にて産前産後ケアサービスを提供し、より一層「産前産後ケア」を盛り上げていくという。

8割以上の男性が育休を取得できていない

厚生労働省雇用環境・均等局「令和4年度雇用均等基本調査」によると、現在の育児休業取得率は、女性が80.2%に対し、男性は17.13%。男性の育児休業取得者が増えてきたとはいえ、未だに8割以上の男性は育児休業を取得できていないという。

出産が終わり家に帰っても、パパは仕事で不在。頻回授乳で昼も夜もまとまった睡眠を取れない中、一人で赤ちゃんの世話をするママ。自宅で誰とも話すこともなく、自分のご飯やトイレも後回しにして、誰にも相談できずに赤ちゃんと向き合いながら家事をこなす毎日。日本には、そんなママが多くいる。

また、厚生労働省「令和5年版厚生労働白書」によると、令和3年度の児童相談所での児童虐待に関する相談対応件数は、児童虐待防止法が施行される前の平成11年度の約18倍に増加し、全国で207,660件だという。頼る人がなく、自分に余裕がない中で、子どもに手を挙げてしまうという状況は想像に難くない。

より一層「産前産後ケア」を盛り上る


産前産後ファミリーケア協会は、“誰かの犠牲で成り立つ子育てを終わらせ、社会全体で子育てを楽しむ文化をつくる”をミッションに、2022年12月に設立。宮城県仙台市に事務所を構えている。

子育てイベント運営や産前産後ケアの普及活動、講演活動、子育てケアスタッフの育成等の事業を非営利で展開する団体だ。


豊かな日本社会の存続のためにも、産前産後のサポートは贅沢ではなく投資と言えるだろう。産前産後に様々なケアを受けることを当たり前とし、産院から地域へ、切れ目ない妊産婦ケアを実現することで、誰か1人が抱え込む子育て、自己犠牲で成り立つ子育てではなく、社会全体で子育てを楽しめるようになるのでは。

今後は、産前産後ファミリーケア協会が非営利で産前産後ケアサービスを提供することで、より一層「産前産後ケア」を盛り上げ、社会全体で子育てを楽しめる世の中を目指していくという。

イベントを開催予定

同協会は、今年3月に「こども赤ちゃんEXPO 2023 in仙台」を初開催。9月には第2回目となる「こども赤ちゃんEXPO 2023 in秋田」を開催し、12月には山形県酒田市で「こども赤ちゃんEXPO 2023 in酒田」を開催予定だ。

この機会に、非営利で産前産後ケアサービスの提供を開始した「Baby MUSE」をチェックしてみては。

産前産後ファミリーケア協会:https://yourfamilycare.net/
Baby MUSE(産前産後ケアサービス):https://www.piececonnect.net
LINE(産前産後ケアサービスの利用に関する問い合わせ):https://lin.ee/Qrdi6Qw

(江崎貴子)