衣装作家の髙倉公美氏が率いるSatomi,el besoは、「日本のアイドル文化を世界へ!」をテーマに、9月11日(月)にニューヨーク市のクリントン・マーカンタイルで開催された、ニューヨークファッションウィーク内「Global Fashion Collective(グローバルファッションコレクティブ)」のSHOW IIにて、見事クロージングを務め、好評を博した。

Global Fashion Collectiveについて

Global Fashion Collective(GFC)ファッションウィークのショーは、ファッションだけでなく、創造性、芸術性、そしてプレゼンテーションの魔法の祭典でもある。特に今回2日目に行われたショーは、この精神を体現し、出席者全員にインスピレーションを与えた。

日本文化やサブカルチャーからインスピレーション

Satomi,el besoのモデルたちは、日本のアイドルを筆頭に日本文化やサブカルチャーからインスピレーションを得た大胆なデザインを披露した。

衣装デザイナーの髙倉公美氏は、このコレクションを、Cプログラミング言語からインスピレーションを得て、「#if1」と題した。

音楽は、バンクーバーファッションウィークからタッグを組む松隈ケンタ氏が提供。アニメーションもまたバンクーバー以来、髙倉氏の絶対的な信頼を得る、サンブラスアニメーション代表の林瑛介氏、アニメクリエーターの内田涼介氏らによって提供されており、彼らの表現の進化は、とどまるところを知らない。

Elton ILIRJANI氏とのコラボ


国際的なモデル、活動家、慈善家であるElton ILIRJANI(エルトン・イリジアーニ)氏は、ソーシャルメディアの上位インフルエンサーおよびファッションモデルとして世界中で知られている。今回は髙倉公美氏がデザインした作品をエルトン氏が着て登場し、世界の注目を集めた。

Photo Credit: PMC / Jared Siskin

非常に限られた状況の中で、エルトン氏が着用することになったのは、女戦士をテーマに作られた「セーラームーン」。髙倉氏は、ジェンダー平等を掲げ、社会や偏見に挑み続けるエルトン氏に「あなただけができるセーラームーンが見たい」とだけ告げ、ランウェイに送り出した。そして彼は、彼だけが体現しうる美しさ、強さ、可愛らしさで、観客を魅了した。

今度はニューヨークだけでなく、世界を巻き込む新しいプロジェクトに向かって、着実な一歩を踏み出す所存だという髙倉公美氏が率いる、Satomi,el besoの今後にも注目していきたい。

公式サイト:https://satomi-elbeso.com/

(角谷良平)