古代吉備王国が栄えた地として、数々の伝説や逸話があり、多くの歴史ファンを魅了する岡山県「吉備路」には、神社や史跡などが点在しています。今回は吉備路のパワースポット8箇所を紹介します。
「吉備路」とは
岡山市の北西部から総社市一帯の総称で、古代には吉備王国が栄えたとされる地域です。
かつてから文明の栄えた吉備路には数多くの歴史的史跡や名所、神社や寺院などが点在する他、桃太郎伝説の地としても有名な地域で、岡山を代表する観光スポットでもあります。
【1】吉備津彦神社
岡山市の西部、備前国と備中国の境に位置する標高175mの中山の北東麓に鎮座する備前国の一宮です。
桃太郎のモデルと伝わる「大吉備津彦命(おおきびつのこのみこと)」を祭神としてお祀りしており、地元の方のみならず遠方からも多くの参拝者が訪れるお社です。
【2】吉備津神社
古来よりご神体として信仰を集める中山の北西麓に鎮座するお社で、吉備津彦神社と同じく「大吉備津彦命」を主祭神としてお祀りしております。
全国の神社で唯一の「比翼入母屋造(ひよくいりもやづくり」の国宝の本殿や、長さ約360mにもおよぶ廻廊など、見どころの多いお社でもあります。
【3】備中高松城跡
羽柴秀吉(豊臣秀吉)による水攻めで知られるお城の跡です。
現在は水攻めの際に築かれた堰堤や、城の石積みの一部が僅かに残っているのみで、お城としての痕跡はほとんど残っていません。周辺は公園として整備され、水攻めの際に自刃した城主「清水宗治」公の供養塔や、「高松城の戦い」のジオラマなどが展示されている資料館などがあります。
【4】最上稲荷(さいじょういなり)
特別に神仏習合の祭祀形態が許された日蓮宗の寺院で、正式名称は「最上稲荷山妙教寺」で、京都府の「伏見稲荷」
、愛知県の「豊川稲荷」と並ぶ日本三大稲荷の一つです。
仏教の流れを汲む稲荷として、お寺でありながら鳥居やしめ縄の架けられた、神宮形式の本殿があります。
境内には、五穀豊穣や開運にご利益があるとされる「最上位経王大菩薩」が本尊としお祀りされている他、77の末社に様々な神様がお祀りされています。
【5】備中国分寺
「薬師如来」をご本尊とする真言宗の寺院です。
寺院内に建つ高さ34.315mの五重塔は、国の重要文化財に指定されています。のどかな田園風景が広がる中にそびえ建つ五重塔は見ごたえ十分です。
【6】備中国総社宮
大名持命(おおなもちのみこと)と須世理姫命(すせりひめのみこと)を、主祭神としてお祀りする備中国の総社(備中国内の全ての神社を合祀しまとめて祭祀を行うお社)で、明治5年の近代社格制度において、県社に指定されているお社です。
【7】宝福寺
戦国時代の戦火により一時は荒廃しましたが、江戸時代初期に復興され、禅宗様式七堂伽藍(山門・仏殿・方丈・庫裏・禅堂・鐘楼・経蔵)を備える本格的な禅寺です。
戦火を逃れた高さ18.47mの三重塔は国の重要文化財となっています。
室町時代には画僧「雪舟」が修行したことでも知られる寺院でもあります。
【8】鬼ノ城(きのじょう)
吉備路に伝わる「桃太郎」伝説で、鬼のモデルとなったとされる「温羅」が居城としていたとされる、古代の山城跡です。吉備高原の南端、標高397mの鬼城山の山頂部に建てられていたお城跡で、現在は西門や角楼、土塁が復元されています。
高台にある山城の為、眼下に総社平野や岡山市街が一望する事ができます。