スィリヴリ(Silivri)はトルコ最大の都市イスタンブールの最も西に位置する町です。日帰り旅行や避暑地として人気があるスィリヴリの歴史や楽しみ方、おすすめの料理、アクセス方法をご紹介します。
スィリヴリの歴史
スィリヴリはイスタンブール最西端の町です。都心から離れたマルマラ海沿いにあり、休日や週末を過ごすための別荘が多くあります。古代ギリシア時代、スィリヴリはセリンブリアと呼ばれていました。港町として、そしてヨーロッパとアナトリア(トルコのアジア側の大陸)を結ぶ交通の要所として栄えていました。近隣のビザンチウムが勢力を増したのち、町は支配下に置かれることになり、その後1453年にコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)がオスマン帝国によって攻略されたのち、スィリヴリも降伏してオスマン帝国領となりました。スィリヴリに古くから住まっていたギリシア人、アルメニア人、ユダヤ人といった非イスラム教徒は、ブドウの栽培、醸造、絹の生産に従事していました。オスマン帝国時代になるとトルコ人はヨーグルトを生産することで生計を立てていました。
スィリヴリでの観光、楽しみ方
スィリヴリは歴史的に港町として栄えたというだけあり、マルマラ海沿いの海岸を散歩するのが定番の楽しみ方です。きれいに整備された歩きやすい海岸沿いには、背の高いヤシの木々やチャイバフチェスィといわれる屋外のカフェ、アイスクリームやトウモロコシなどを売る屋台などがあり、訪れる人は一息つきながら散歩を楽しんでいます。
スィリヴリでは数年前から町の都市化、美化計画が始まり、以来、海岸沿い近くの建物は目を引くような色にペイントされています。このようなカラフルな町並みも海岸沿いから見ることができます。水面に反射する様子は、夕陽に照らされる時間帯が最も美しくなります。この景色を背景に、多くの人がスィリヴリを訪れた記念に写真撮影しています。
スィリヴリのおすすめ料理
スィリヴリはイスタンブールのなかでチャタルジャに次いで二番目に大きな面積を誇る町です。その豊かな大地で育った鶏や肉牛を使った料理はスィリヴリの名物料理となっています。また、海沿いの町であるため魚料理店もたくさんあります。海岸像周辺で食べることができる、おすすめの料理を3つご紹介します。
タヴァ・ジエリ(Tava Ciğeri)
タヴァ・ジエリはトルコ最西端のエディルネの名物料理でもありますが、ここスィリヴリでも定番の料理です。鶏もしくは子牛の肝臓を薄くスライスし、小麦粉をまぶしてさっと揚げた料理です。名物の乾燥赤唐辛子と一緒に食べます。鮮度の高い材料を使っているので臭みがなく、レバーが苦手な方でも挑戦しやすい料理です。サクッとした食感が絶妙で、一度食べるとやみつきになります。玉ねぎやトマトなどの生野菜と一緒にパンに挟んで食べるのも美味しいです。
キョフテ(Köfte)
キョフテはいわゆるトルコ版のハンバーグのような食べ物です。キョフテには色んな種類がありますが、小ぶりのキョフテはバルカン半島から伝わったのでバルカン・キョフテスィということもあります。レバーが苦手な方はこちらの料理に挑戦してみてもいいでしょう。
バルック・エキメキ(Balık Ekmek)
日本ではサバサンドと呼ばれて親しまれているバルック・エキメキも、スィリヴリでは有名です。パンの間にサバ、レタス、玉ねぎをサンドして食べます。レストランのほか、海岸沿いに停泊しているサバサンドを売る船で購入することもできます。海岸沿いのベンチに腰掛けて港町の雰囲気を味わいながら食べるとより一層美味しく感じますよ!