スポーツ観戦と聞いて真っ先に思い浮かぶのがプロ野球という人も多いのではないでしょうか。近年は「試合以外にも観客を楽しませよう」という工夫が随所に見られるようになり、接待にもデートにも使える場となっています。いざ野球観戦に行ったときに困らないよう基本の観戦ルールを覚えておきましょう。

観客動員は右肩上がり

テレビ離れが進んできている近年、プロ野球中継もその影響を受け視聴率に陰りが見え始めています。そんなことからプロ野球の人気そのものが落ちているように感じている人もいるのではないでしょうか。

ところが2005~2019年にかけて観客動員数は増加しています。各球団が入場者数の実数を発表するようになった2005年からの14年間で動員数は約33.2%も増加。2019年度の観客動員は史上初となる2,600万人を突破しました。

リーグ名 2005年 2019年 増加率
セントラルリーグ 1,167万2,571人 1,486万7,071人 約27.4%
パシフィックリーグ 825万2,042人 1,166万9,891人 約41.4%
合計 1,992万4,613人 2,653万6,962人 約33.2%

もちろんそこには、各球団の企業努力があります。球場を試合観戦だけでなくさまざまなアトラクションやサービスによって「訪れるだけで楽しい場所にする」取り組みを「ボールパーク化」と呼びますが、先駆であるメジャーリーグにならって日本でもボールパーク化が浸透しました。各球団、各球場が独自に趣向を凝らしたこともあって来場者が増加しているのです。

観戦する際のマナーや注意点は?知っておきたい5つのポイント

基本的に球場は誰でも自由に楽しむことができます。しかし各チームに応援団がいるなど独特のマナーがあるのも事実です。そこで観戦において最低限知っておきたい5つのポイントについてまとめました。

1.応援するチームを決めて観戦すると盛り上がる
2.応援するチームが限定される座席がある
3.鳴り物、楽器を使った応援はNG
4.ペットボトルの持ち込み可否は球場によって異なる
5.キャッシュレス化が進み「現金NG」の球場も!

1.応援するチームを決めて観戦すると盛り上がる

特に応援するチームを作らずに客観的な目線で試合そのものを楽しむ人もいます。しかし球場で盛り上がりたいのならどちらか一方のチームを応援するのが一番です。

プロ野球観戦はアイドルやアーティストのライブに似たところがあり、応援するチームや応援する選手のユニフォームを着たり、応援歌に乗せて選手の名前を呼んだりして応援するのが一般的です。客席が一体となって盛り上がるのがプロ野球観戦の醍醐味といえます。

2.応援するチームが限定される座席がある

球場には内野席と外野席があり、どちらも中心を挟んでそれぞれに「ホーム側」「ビジター側」に分かれます。それぞれのチームにはチーム公認の応援団があり、応援団を中心に演奏に合わせて応援歌を歌うなど一体感のある応援が繰り広げられます。

「ホーム側でビジターチームの応援をしてはいけない」という決まりはありません。しかし一部「ビジターチームの応援をしてはいけないエリア」というのもあります。その座席ではビジターチームのユニフォームを着ることもできないため注意しましょう。

3.鳴り物、楽器を使った応援はNG

野球観戦は応援が醍醐味とはいえ、勝手にトランペットや太鼓など楽器に類するものを使って応援をすることはできません。各チームの応援団は球団の公認を得て活動しています。音を出したいときは、球場で販売しているグッズを使うようにしましょう。

4.ペットボトルの持ち込み可否は球場によって異なる

球場ならではのフードやドリンクも観戦の楽しみの一つです。最近では各球団がオリジナルのメニューを売りにしたり選手とコラボしたメニューを開発したりしています。

とはいえ飲食物を持っていきたい場合もあるでしょう。その場合は、球場によって規定が違うので注意してください。基本的にはすべての球場でビン・缶類の持ち込みは禁止されています。

ただ、例えばペットボトルに関しては明治神宮野球場や横浜スタジアムなどではOK、ナゴヤドームなどではNGです。

5.キャッシュレス化が進み「現金NG」の球場も!

球場内には飲食販売ブースやグッズショップなど買い物をする場所はたくさんあります。支払いにクレジットカードを使える球場は多傾向です。またSuicaなどの交通系電子マネーは多くの球場が対応しているほか、nanacoやiDといった電子マネーを使える球場もあります。

東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地である楽天生命パーク宮城では、2019年シーズンから完全キャッシュレス化を実現しました。そのため現金は使用できません。

楽天生命パーク宮城で物販を購入する際に利用できるのは各種クレジットカード、楽天ペイ、楽天Edy、楽天ポイント、交通系電子マネーのみのため注意しましょう。ブースやショップだけでなくスタンド内を巡回するビールなどの売り子さんから購入する場合でもキャッシュレスのみというから驚きです。