多くのファンが動揺している原因は、檜山がアイドル的な人気を誇っていたことに由来する。檜山はマンガ・アニメ・ゲームが大好きなオタク系で、声優養成所に通っていた経歴もあり、隙あらば人気ゲーム『スプラトゥーン』をプレイしているというインドア派を自称。過去には、同じお天気キャスターの駒木結衣との女子トークで、「私は恋愛においてあきらめが入っていて……どうせ私に見向いてくれないんだろうなって、自分なんてってなるタイプだから。自分から人を好きになることがあんまりないから、異性にそもそも(恋愛感情が)芽生えない」などと発言していた。檜山は現在29歳の大人の女性で恋人がいても何らおかしくないのだが、そうした言葉を受けて「美人なのに陰キャ系で恋愛が苦手」といった幻想がふくらみ、清純派アイドルのようなイメージになっていったとみられる。
檜山に限らず、ウェザーニュースの女性お天気キャスターはアイドル視される傾向が強い。そうした影響なのか、『ウェザーニュースLiVE』のYouTube配信では、チャット欄で「入室時・退室時にあいさつする」「キャスターが登場した時は一斉にコール(キャスターの名前を書き込む)する」「キャスターのローテーションを把握しておく」といった往年のアイドル親衛隊のような掟が生まれ、公式が「チャット上で他の方にルールを強要するコメントが見受けられます。本チャンネルは参加者間のあいさつなどのガイドラインを設けておりません」などと注意喚起する事態となっていた。
女性お天気キャスターに「ガチ恋勢」といわれる熱烈な男性ファンがついているという構図から、大手匿名掲示板などでは「お天気キャバクラ」と評する声も。ただ、檜山も含めて彼女たちはあくまでも「お天気キャスター」であり、当然ながら疑似恋愛を売りにしているわけではないはずだ。だが、『ウェザーニュースLiVE』の視聴者からは「最近はキャスターの“アイドル売り”が過剰になっていた」「もっとキャスターの売り方を考えてあげてほしい」などといった苦言も目立ち、運営側が人気獲得のために女性キャスターの“アイドル化”を推し進めたのではないかとみる向きもある。その反動なのか、偶然なのか、檜山が交際を公表した翌日の7日、ウェザーニュースを運営する「ウェザーニューズ」の株価が5%急落する事態となり、「檜山ショック」などとも呼ばれている。
檜山は先述した生放送での報告で、最後に「皆さまもめぐる季節の中での時(とき)の時間を大事に過ごしていただければと思います」と意味深に語った。これはアイドル化したお天気キャスターに夢中になっているファンへのメッセージなのではないかとも一部で指摘されているが、檜山はどんな思いでファンに呼びかけたのだろうか。