グレタ・ガーウィグ監督
世界中で愛される「バービー人形」を題材にした大注目の映画『バービー』のプロモーションのため、グレタ・ガーウィグ監督、プロデューサーのデイヴィッド・ヘイマンが来日を果たした。
現地時間7月30日(日)の時点で全世界累計興行収入は7.8億ドル(約1115億円)を突破し、今年公開作の全世界興行収入ランキング3位にすでにランクインする盛り上がりを見せている『バービー』は、8月11日(金)から日本でも公開される。
『バービー』は、すべて完璧で幸せな日々を繰り返す“バービーランド”から旅立ったバービー(マーゴット・ロビー)とケン(ライアン・ゴズリング)が、バービーランドとはかけ離れた人間世界に迷い込むというストーリー。
『レディ・バード』『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』でも女性のリアルを等身大に描いてきたグレタ・ガーウィグ監督が、バービーとケンのコミカルな旅路を通じて、我々が生きる現代社会にも共通するメッセージを描いている。
公開に先駆け、今回、グレタ・ガーウィグ監督、プロデューサーのデイヴィッド・ヘイマンが来日を果たし、8月2日(水)、丸の内ピカデリーにてジャパンプレミアイベントが開催された。
レッドカーペットならぬ「ピンクカーペット」が敷かれたイベント会場で、ファンの前に登場したのはグレタ・ガーウィグ、デイヴィッド・ヘイマン、そして日本語吹替版でマーゴット・ロビー演じるバービーの声優を務めた高畑充希。3名はピンクのアイテムやファッションを身につけたファンの声援に笑顔で応え、バービー人形の箱や当日会場で配られたピンクのうちわにサインをしたり、写真撮影に応じていた。
ガーウィグ&ヘイマン、日本への愛を語る
オフィシャル・インタビューでは、ガーウィグ、ヘイマン両名がショートインタビューに応じた。
日本の映画ファンへのメッセージを頼まれると、ヘイマンは「日本に来るのは大好きで、来れる機会には必ずと言っていいほど来ています。美しく面白い『バービー』を、作った私たちと同じくらい日本の皆さんが楽しんでくれたら嬉しいです」と日本でも作品が愛されることに期待を寄せ、「来日するたび、日本の皆さんはいつも温かく親切に迎えてくれる」と日本人のホスピタリティへの好感を示していた。
今回が初来日となるガーウィグ監督は「本作が日本で公開されるのは夢のようなこと。私は日本映画が大好きなんです。日本の皆さんにこんなに楽しみにしてもらえていることを、光栄に思っています」と日本映画愛も交えて喜びを語り、「日本食もとても楽しみで、今夜も日本食を食べる予定です。日本にはきっとまた戻って来たいです。東京は世界で最も好きな町の一つ。楽しんで帰りたいと思います」と日本食や東京を称賛した。
ピンクに染まった会場に3名が登場
その後、ピンクのTシャツやうちわに包まれた試写会場にも、黄色い歓声ならぬ「ピンクの歓声」と拍手に包まれて登壇した3名。
日本で映画が上映されることへの喜びと日本映画への愛を再び語ったガーウィグ監督に対し、ピンクの靴を履いたヘイマンは「ご存じのとおり、僕はケン・プロデューサーだから、グレタ・ガーウィグ監督に完全同意です」と、作品に登場するキャラクター、ケンにかけて会場の笑いを誘った。
ピンクの着物で登場し、会場からの「Hi!バービー!」という声援に笑顔を見せた高畑充希は、「私はグレタ・ガーウィグ監督の大ファン。彼女が作られる作品が大好きで毎回映画館で拝見していたので、ご本人に会えて感動している。(直接会ったグレタは)すごく優しい眼差しで、人としても女性としても素敵な方で、よりファンになりました」と興奮冷めやらぬ様子。
続けて高畑は「『バービー』という映画は皆さんが抱いている印象と全く違った鑑賞後感になると思う。皆さんがどんな感想を抱くか、私も楽しみです」と『バービー』という映画の表面だけでは分からない魅力についても語り、「この作品に関われてとても光栄に思います」と作品への参加を喜んだ。
ガーウィグ監督、高畑充希を絶賛!
日本語吹替版について質問を受けたガーウィグ監督が「吹替版の皆さんの演技、特に高畑さんの演技には本当に感心しました。彼女はユーモアをしっかり捉えてくれました」と高畑のユーモアを絶賛すると、高畑は「大感激です。ユーモアの土地である大阪出身でよかったと思いました」と大阪出身者としてグレタによるユーモアの絶賛を喜んだ。
ピンクのパワーと、映画『バービー』の魅力
会場にもあふれた映画のキーカラー、ピンクについて、ガーウィグ監督は「ピンクがたくさん使われたセットに足を踏み入れたキャストやスタッフはみんな笑顔になっていました。実際に公開されてからピンクを身につけて作品を鑑賞してくれている観客の皆さんも、笑顔で、ハッピーな気持ちでいてくれていますよね。本当に嬉しいです」と、人を笑顔にするピンクの力を語った。
本作の魅力はどこか、と質問されたヘイマンは「魅力はたくさんあります。まず脚本家であり監督であるガーウィグという素晴らしい存在。そして勢いのある最高の俳優たちによる演技も素晴らしく、映画全体が1つのダンスパーティーのような作品になりました。さらにセットや衣装もたいへん美しいです。この映画は1つでなく色々な要素が込められた映画です。でも何より、とても楽しく、感動的で、最高のエンタメ要素にもあふれた作品です」と作品の多面的な魅力を力説。
ファンからの質問に回答するガーウィグ&ヘイマン
イベント中盤では公式SNSで募った質問コーナーへ。
「バービーランドへ行ったら何をしたいか?」という質問に、ガーウィグ監督は「一瞬で完璧な衣装を着せてくれる魔法のクローゼットを体験したい」と笑顔を見せ、ヘイマンは「ガーウィグ監督に聞けばわかる。僕はすでにバービーランドに住んでますよ」とまた会場の笑いを誘った後、「ピンクのコルベットを運転してみたい」と希望を添えた。
ライアン・ゴズリングといえば『ラ・ラ・ランド』などで歌声を披露してきたことでおなじみだが、実は今回の『バービー』でもゴズリングのソロの歌唱シーンが用意されている。
それについて会場では「ケン役ライアン・ゴズリングの歌唱シーンはどのように決まったのか?」との質問があったが、ガーウィグ監督は「ケンには自分のアイデンティティを発見した喜びをミュージカル・シーンで表現してほしいと強く願っていたので、(ゴズリングに)『やってやってやって!』と頼み込みました(笑)」とゴズリングへの粘り強いオファーを振り返り、「彼の歌のスタイルはこれまでにやったことのなかったもので、どこから来たのかも分からないしもう二度と繰り返すこともできないらしいです」と今回ゴズリングが見せたダンスの貴重さを強調。
ヘイマンも、「(ゴズリングは)不可能だと言いながら最終的になんでもこなしてしまう」とその高い能力を絶賛した。
最後にガーウィグ監督は「この映画はまさに今いるような映画館で観てほしい作品として作りました。一緒に笑ったり踊ったり、もしかしたら涙する、そんな映画体験をしていただきたいです」と観客への期待を語り、トークを締め括った。
高畑充希も驚かされたというマーゴット・ロビーの繊細な演技と圧倒的な「バービー感」、そしてひたすら楽しいダンスやサウンドトラックにも注目の映画『バービー』は、8月11日(金)、日本公開。
映画『バービー』
8月11日(金)日本公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
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