訪問看護事業を主軸とし、児童発達支援施設や放課後等デイサービス、子どもたちの自費事業などを展開するリニエRは、9月8日(金)〜9日(土)に、軽井沢町内の医療機関と協力し、医療的ケア児とその家族を対象に「医療的ケア児の療育キャンプ」を開催する。

医療的ケア児と家族の生活の現状

医療的ケア児とは、常時の酸素吸入や胃に直接つながるチューブを通した食事の注入など、日常生活を営むために医療を必要とする子どもをいう。

主な介護者である親は、日々、介護の負担や外出に対する大きな不安を抱え、医療的ケア児のきょうだいも、制限のある生活に協力せざるを得ない場面が生じるのが現状だ。医療的ケア児とその家族は、在宅生活での様々な制限や、社会からの孤立といった問題に直面している。

24時間365日の介護の中に非日常の家族の時間を

同社は、家族同士や支援者との横のつながりや社会性が拡がること、医療的ケア児とその家族にも初めての体験をしてもらうことを目的に、「医療的ケア児の療育キャンプ」を企画。

小児に特化した訪問看護ステーションを設立し、NICU病棟(新生児集中治療室)を退院して直後の新生児から疾患を問わず受け入れてきた知識や経験をもとに、看護師や作業療法士が、参加児童とともに軽井沢町内のロッジにて乗馬体験や創作活動を行う。

なお、医療的ケア児と暮らす家族の現状に気づいてほしい、多くの人から応援をいただきたいという思いから、収益事業ではなく、クラウドファンディングを実施して実現したいと考えているという。

医療的ケア児の在宅生活を支える受け皿が、まだまだ不足しているという社会課題。同社は今後も、子どもたちの新たな成長と家族の喜びを見守る社会づくりに推進していくと語る。

子どもとみんなの笑顔が見たい


同社看護師の澤村氏は、以前から、医療的ケア児のキャンプを実現したいと考えていたそうだ。そして今回、次のようなコメントを寄せている。

「医療的ケア児のお宅へ訪問すると、日々の介護で疲れ果ててしまわれているお母様、お父様にお会いします。また、遠出の外出が難しいため、家族での旅行を自粛しておられる方もいらっしゃいます。いえ、行きたくても行けない、と思っている方の方が多いかもしれません。

そのようなご家族の皆様に、非日常的な空間で癒される時間を作ってあげたい。そして医療的ケア児とそのきょうだいにも、いつもの生活では経験できない特別な体験してもらいたい。きっとその時、子どもたちは今までに見たことのない素晴らしい笑顔を見せてくれることでしょう。

そして思いもかけなかった出会いとめぐり合わせがあって、やっとその思いが叶えられる時が来ました。子どもとみんなの笑顔が見たい、そんな気持ちで計画しています。」

関心がある人は、まずはクラウドファンディングのページをチェックしてみよう。

GoodMorning:https://camp-fire.jp/goodmorning
プロジェクト名:子どもたちとみんなの笑顔が見たい~医療的ケア児のキャンプ~はじめの一歩

リニエグループWEBサイト:https://linie-group.jp/

(オガワユウコ)