本間 一昨年くらいまでは、やっぱり吉本芸人さん好きのお客さんが多かった印象でした。親近感と言いますか、いつも見ている芸人さんが出てきたほうがお客さんも笑いやすいじゃないですか?もしそれほど知名度がなかったとしても、千原ジュニアさんのトークで名前が出てきたコンビだったら『この人たちか!』ってなったりする。そういうところは吉本さんはやっぱり強いです。
そんな中で僕らみたいな知らないおっさんが3人も出てきたら、前のめりで見られないんですよ。だからまずは『お?面白いかも?』って思わせる作業が必要になってきます。
中嶋 去年は準決勝を新宿文化センター大ホールでやったので、客層が遍らなくなった感じがあって、それも決勝に行けた要因のひとつだったかもしれないです。
ーー『M-1』も含めて、やはり賞レースは吉本所属の方が有利だと感じますか?
本間 やっぱり知名度があった方ほうがウケますよね。でも僕らが有利なこともあるんです。例えば、有名なコンビがルミネtheよしもとで新ネタをやると、キャパも広いし、配信もあるしですぐに消費されちゃいます。だからネタを隠すために、あんまり試行錯誤できない、みたいなことがあるそうなんです。
中嶋 でも僕らが出てるライブなんて、誰も見ていないからいくらやってもネタバレにならない。地下でネタを研げるんです。
ロング 何十回も試したネタでも、準決勝は新鮮に見てくれるから。
本間 俺らなんて未だに、絨毯敷いただけの会議室みたいなとこでライブやるもんね。
ーー数年前から準決勝は1日目、2日目でネタを2本披露するシステムになりました。ネタ数の多いや団さんは有利なのでは?
本間 いや、苦しいです! 2本揃えるのは本当にキツいです!
ーー1本だけ良いネタが出来た若手よりも、アベレージの高い実力者を選ぶ良いシステムだと思いますが?
本間 いや、周りは関係ないですね。ただ自分たちがキツいです。
ーー(笑)