富山県上市町に本社を置く、今年創業133年目を迎えた織物メーカー・細川機業は、自社工場で織った和紙布を製品化しているファクトリーブランド「オリガミクス」から、フラッグシップモデルである「和紙布スリッポン」の2023年限定モデルとして、新色「インディゴ」を発売した。7月5日(水)より自社ECサイト限定で販売中だ。
技術力を活かし、和紙布の機能性を活かした製品を開発
ポリエステル、ナイロンなどの化学合成繊維を中心にした織物を製造・販売する細川機業は、1891年の創業以来、繊細な表情や微妙な風合いの違いにこだわったファッション向けテキスタイルから最先端の産業資材まで、高い技術力と品質を必要とする織物を幅広く手がけてきた。
和紙布織物への取り組みは、2015年にスタート。2018年に「オリガミクス」を立ち上げた。ブランド名は、「紙」を「織る」ことと、日本が誇る文化「折り紙」から命名された。創業以来培ってきた技術を活かし、温故知新な素材とも言える和紙布織物による魅力的な製品開発で、素材の持つ力を世界に発信していくことを目指している。
和紙布シューズの草分け「オリガミクス」
「オリガミクス 和紙布スリッポン」は、和紙布素材の特長である「軽さ」「通気性」「速乾性」「消臭性」を最大限に発揮させることをコンセプトに設計された、スリッポンタイプのスニーカー。肌に直接触れるパーツほぼ全てに立体的な二重織り構造の和紙布織物を使用しているため、素足で履いてもベタつかず、さらっとした履き心地が持続する。
機能性を重視したミニマルデザインが評価され、2018年のグッドデザイン賞も受賞した。世代や性別を超えた幅広い層が日常的に履けることを意識して、ベーシックなカラーを定番としている。
手染め生地ならではの個性的な表情が特徴
2023年の限定モデルとして登場するのは、ご当地富山県産の天然藍で手染めされた和紙布を使用した「インディゴ」。
爽やかでやさしい青みの無地染めモデル「ソリッド」と、
ボタニカル柄を想わせるような淡い群雲染めの「クラウド」がラインアップしている。価格はいずれも17,600円(税込)。
生地を染めたのは、「オリガミクス」の和紙布工場がある富山県上市町の隣、魚津市鹿熊で活動する「藍染め屋aiya」の南部歩美さん。
江戸時代から続く伝統技法「天然灰汁発酵建て」にこだわり、自らの畑で育てた蓼藍を化学薬品を一切使わずに仕込んだ染め液で、一枚一枚丁寧に染めている。