宮川大助・花子師匠はネタのスピード感が心地良い一流夫婦漫才師だ。夫婦漫才師といえばこのお2人のスタイルをベースにやられる方も多いと思う。男性側がおどおどし、甲斐性なしと呼ばれる反面、嫁はしっかりとした滑舌と言語化能力の高さで旦那を圧倒するという形の漫才は、従来の夫婦の関係性でもあり、昔ならではの夫婦漫才のスタイルでもある。
そのネタの形式に今までではあまりないスピード感と大柄な男に小柄な可愛らしいルックスでズバズバと言い放つ姿が、より進化を遂げたのかもしれません。フジテレビ放送「爆笑ヒットパレード」で宮川大助・花子師匠が登場すると正月を感じ、漫才の完成度の高さに脱帽する。どこまでが台本でどこまでがアドリブなのか、本当に分からない漫才師です。
先日フジテレビ放送の「ザ・ノンフィクション 花子と大助 ~1450日ぶりのセンターマイク~」に目が離せなかった。病が見つかったのは、2018年3月マラソンイベントの真っただ中で花子師匠の症候性多発性骨髄腫が判明し、余命半年と告げられる。娘のさゆみさんに介護をしてもらい、移動は車椅子になる。大助師匠の期待は復帰して漫才をすること、しかし花子師匠は「復帰という考えは頭にないんですよ」と思いを吐露する。それでも大助師匠はあきらめず毎日病院に通い元気づける。漫才の結束力がここでも垣間見られた。
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