左からキャサリン妃、ウィリアム皇太子、ヘンリー王子 Photo: Chris Jackson WPA Pool/Shutterstock
ヘンリー王子とメーガン妃が指摘した王室内の人種差別について、王室から発表された声明には、ウィリアム王子(当時)とキャサリン妃の意向が反映されていたようだ。
2021年3月、大物司会者オプラ・ウィンフリーとのインタビュー番組に出演したヘンリー王子とメーガン妃。夫妻はこの中で、長男アーチーくんがまだメーガン妃のお腹の中にいた頃、王室メンバーから彼の肌の色を懸念(けねん)する発言があったことを明かした。事態を重くみた王室側は、直後に異例の声明を発表。この内容について、ウィリアム王子とキャサリン妃が主導していたという。
これは、王室関連記者バレンタイン・ローの著書「Courtiers(原題)」の中で明かされたもの。当時発表された声明には、「ヘンリー王子とメーガン妃の思いを知り、家族が悲しんでいる」「それぞれの記憶が異なる可能性もあるが、提起された問題は真剣に受け止めた上で、家族として対処する」「ヘンリー王子もメーガン妃もアーチーくんも、いつまでも大切な家族」といった内容が記されていた。
そしてこの中に含まれていた、「それぞれの記憶が異なる可能性もある」という部分は、ウィリアム王子夫妻が、ヘンリー王子夫妻からのさらなる攻撃を懸念して追記したものなのだという。ここには、「王室が言われたことをすべて受け入れるわけではない」という毅然(きぜん)とした態度を示す意味もあったそうだ。
この文言を記すにあたり、キャサリン妃が「この声明については、いずれ歴史が審判を下す。この文言が含まれていようといなかろうと、内容はすべて事実として受け取られる」と強く発言する場面もあったとされている。
この声明はエリザベス女王のもとへ送られ、承認を得て数時間後に発表された。