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妊娠中に、すべての歯を失ってしまった女性が話題となっている 。
イギリス出身のルイーズ・クーパーさん(26)は、2017年2月、フランスのスキーリゾートで働いているときに、妊娠していることがわかった。しかし、妊娠が発覚して1週間も経たないうちに、仕事ができなくなるほどの体調不良に。イギリスに帰国したところ、妊娠悪阻(にんしんおそ)と診断された。
妊娠悪阻とは、妊娠初期から食欲不振やはげしい吐き気をもよおし、食事や水分を十分に摂取できず、栄養代謝障害や体重減少を引き起こす状態のこと。入院が必要となるケースもある。
そんな妊娠悪阻は、やがて彼女の歯を蝕(むしば)んでいった。「最初の歯を失ったのは、16週目頃。とつぜんだった」と語ったルイーズ・クーパーさんは、嘔吐(おうと)したときの胃酸により、歯が溶け始めたとした上で、「歯がとても傷んでいたので、抜歯しなければならないと言われたの」と続けた。
そんなつらい時期を乗り越え、ルイーズさんは2017年11月、長男ザカリーくんを出産する。そしてその半年後、アゴがひどくへこんでいることに気がついた彼女は、すべての歯を抜くことを決断した。当時について、「大きなトラウマだった。どんなに最悪の敵であっても、こんなことは起こってほしくない」とふり返ったルイーズさんは、「自分が死んでいくように感じた」と付け加えている。
それでも、ルイーズさんはこの1年で、すべてを受け入れることができるようになった。「歯がないことを受け入れるようにしたの」と語ったルイーズさんは現在、さらに2人の子どもを産み、3児の母となっている。
歯のない生活を受け入れたルイーズさんは、人生を楽しむことができるようになった。彼女は現在の自分自身について、「歯がなくても、家を出ることができるようになったの。人生を、よりリラックスして楽しめるようになったわ」と明るく語った。