一方、3週連続で“キムフク戦争”の敗者となった木村拓哉主演のフジ月9『風間公親-教場0-』は今週も4位をキープ。19日放送で最終回を迎え、前週比20ポイントアップを見せたものの、『ラストマン』の勢いには及ばず、差を広げられてしまった。こちらも、肝心の「千枚通し」事件が未解決のままに終わり、目玉のひとつだったはずの坂口憲二の出番も少なく、恒例の“特別編商法”に続く……ということでモヤモヤを抱えている視聴者も多かったのが盛り上がりきることができなかった要因か。

 先週は稲森いずみ主演の日本テレビ系金曜ドラマDEEP『夫婦が壊れるとき』に4位の座を譲った波瑠×高杉真宙のフジ水10『わたしのお嫁くん』は、21日に最終回を迎え、ふたたび300ポイント台に回復して4位の座に返り咲き。こちらはラブコメということで『王ささ』同様、それなりにスッキリとしたハッピーエンドを迎え、さらに物議を醸す「特別編」については次週放送ではなくFODで配信という形を選択したのも好評のようだ。

 天海祐希×松下洸平のカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』も、主人公が過去に起こした事件の謎が、松下洸平演じるバディの関わりとともにようやく明らかになり、26日の最終回に向けて盛り上がってきたこともあり、前週比21ポイントアップ。およそ2カ月ぶりに7位まで上昇した。もっともカンテレ制作ドラマは、「トータルリーチ」の観点からNetflixなど多くのプラットフォームで配信されており、そのためかTVerでの伸びがもともと弱い傾向にあることは留意しておきたい。

 坂口健太郎×白山乃愛の日テレ土曜ドラマ『Dr.チョコレート』も最終回目前ということでポイントを回復し、先週9位から8位に上昇。一方、山田裕貴×赤楚衛二×上白石萌歌のTBS金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』は、23日に最終回と盛り上がるところのはずなのだが、前週比1ポイントダウンと伸びていない。16日放送の第9話は、未来から帰ってきた5号車の乗客たちがそれぞれ厳しい現実に直面する“鬱展開”だったことが要因かもしれない。最終回も『unknown』級に(あるいはそれ以上に)物議を醸す終わり方だったため、次週どうなるか。

 また、順位的にはひとつ下がった形となった高橋海人×森本慎太郎の日テレ日曜ドラマ『だが、情熱はある』だが、こちらもわずかながらポイントが上昇。オリコンによる「ドラマ満足度ランキング」では11日放送の第10話で満足度が満点の100Ptに達し、単独首位となるなど、終盤に向けて盛り上がりが感じられる。25日の最終回で有終の美を飾ることになるが、TVer人気にどれだけ波及するのかも注目したい。

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