オーシャンゲートCEOであるストックトン・ラッシュオーシャンゲートCEOであるストックトン・ラッシュ

沈没船タイタニック号の探索ツアーで行方不明となった潜水艇タイタン。オーシャンゲートCEOであるストックトン・ラッシュは、2021年、タイタンは純粋な金属ではなく炭素繊維で作られており、その上でいくつかのルールを破ったと認めていた。

ラッシュは、タイタンに搭乗していた5人のうちの1人。大西洋の深海で崩壊し、乗客全員が即死したとされる潜水艇に搭乗していた。米国沿岸警備隊は現地時間6月22日木曜日に、船舶の大規模な捜索救助活動の結果、タイタンの残骸を発見したことを確認した。そして全員が死亡したと報じられた。

この悲劇の数年前、ラッシュはあるユーチューバーとのインタビューで、自分自身を革新者として記憶されたいと望んでいると述べた。彼は笑顔で、「『我々の記憶に残るのは、規則を守った者では無く、破ったものである』と言ったのはマッカーサー将軍だったと思う」とコメント。ラッシュはまた、タイタンの製造において「いくつかのルールを破った」と認め、さらに彼のデザインは信頼性があると自信を持っている様子を見せていた。「私は論理と良いエンジニアリングがいたから、ルールを破ったと思う」とコメントしていた。

その一方で、安全性について何度も警告されていたラッシュ。2018年には、タイタンの安全性に関する複数の懸念がCEOに対して提示されていた。オーシャンゲートが船体の弱点を検出するための適切なシステムを持っていないと警告した会社の幹部は、解雇されている。

その幹部は、潜水艇が崩壊する危険性がある場合でも、災害が起こる直前の「ミリ秒」しか検出できないと主張したが、公式報告書でこれらの問題を提起した直後に解雇されたと訴えていた。