他にもさまざまな不満が飛び出したが、球団関係者がもっとも気になったのは、岡田彰布氏が15シーズンぶりに監督に復帰することについて「御礼」が飛び出したことだという。とある虎党株主が、壇上にいた株主総会の議長、進行役の角和夫・阪急阪神ホールディングス代表取締役会長兼グループCEOに向けて、「岡田監督を復帰させたことに関して、心より御礼申し上げたい」と述べるという一幕があった。

 チームは交流戦に入って苦戦しているとはいえ、現在セ・リーグ首位におり、取り立てて問題のある発言のようにも思えないが、球団関係者が内心ざわつく「事情」があったという。
 
「この日檀上には谷本修・球団取締役オーナー代行者もいましたが、岡田監督の招聘をめぐっては角CEOが推進派だったのに対し、谷本氏は自身が懐柔しやすい平田勝男前2軍監督(現1軍ヘッドコーチ)を1軍監督に推し、真っ向から対立したと言われています。今回の株主総会では、HD子会社である阪神電鉄本社取締役スポーツ・エンタテインメント事業本部長として登壇、タイガースやスポーツジム事業などの領域の最終責任者として来ていましたが、岡田監督を称える株主の発言を聞かされるのはおもしろくなかったでしょうね」(在阪スポーツ紙野球デスク)