韓国の最南端に位置するチェジュ島(済州島)は、その自然景観や立地から「韓国のハワイ」とも呼ばれていて、離島ではありますが、面積は沖縄本島よりも広く、さまざまな見所が島中に点在。今回は海に落ちる滝、活気溢れる市場、巡りたくなるおしゃれなカフェなど、島内南部の街【西帰浦(ソギポ)市】の魅力を紹介します。

市街地から近い場所にある豊かな自然

自然と街が近いことがソギポの大きな魅力。豊かな自然というのは中心街からは離れているイメージかと思いますが、ソギポでは徒歩圏内に豊かな緑や大きな滝があり、手軽に自然景観を楽しむことができます。

その中でも特に人気のあるスポットが「正房瀑布(ジョンバンポッポ)」です。SNSでの投稿も数え切れないほどあり、レビューは1万件を超えていることからも、世界中から多くの人が訪れていることがよくわかります。

落差が23mで、一直線に滝つぼに落ちる様子はとても爽快ですが、それ以上に特徴的なのが滝のある場所。

正房瀑布があるのは海のすぐそばで、なんとそのまま海に落ちている韓国唯一の珍しい滝なのです。また、滝つぼの近くまで寄ることができるので、風向きによっては水しぶきが飛んでくることも。その分、滝の迫力を感じられますよ。

ソギポで見られる滝は正房瀑布だけではありません。「天地淵瀑布(チョンジヨンポッポ)」は少し内陸部にある滝で、緑に囲まれた渓谷の中で静かに流れ続けています。滝にたどり着くまでは渓谷を流れる川沿いを遡っていくようなコースになっており、途中の緑がとても美しいことも大きな魅力です。

ゆっくりと森林浴を楽しみつつ、最奥部に位置している滝をめざしましょう。なお、正房瀑布とセットで訪問できるくらいの近さなので、違いを比べてみてくださいね。

活気溢れる市場で韓国料理を

チヂミやチゲなど日本人にとっても馴染みのあるメニューも多い韓国料理。ソギポの中心街にある「オルレ市場」は、そんな韓国料理を手軽に味わうことができるスポットです。

あまりイメージにはないかもしれませんが、韓国の市場や屋台でよく見られるおでん。煮干しや昆布からダシをとる点は日本のおでんと似ていますが、魚の練り物を折って串に刺した「オムク」という具材は韓国ならでは。韓国おでんの定番メニューなので、ぜひ一度試してみてください。お店によっては辛味を加えたダシのおでんもあるので、食べ比べするのもおすすめです。

他にも、近年では日本のお祭りなどでも見るようになった「ハットグ」(日本でいうアメリカンドッグに近い料理)などもありますし、市場の定番である生魚も多く売られています。

なかなか旅先では魚を買うことはできませんが、太刀魚をはじめとするチェジュ島の食材が所狭しと並んでいる様子は見ているだけでも楽しめること間違いなしです。

屋台のようなお店だけではなく、レストランも多く並んでいるのがこの市場の特徴のひとつ。新鮮な魚介類をそのまま食べられるお店もあれば焼肉の専門店など、いろいろなジャンルのお店があります。

黒豚はチェジュ島の特産品で、サムギョプサルと少し違うオギョプサル(サムギョプサルに皮が付いたもののことを指す)が定番メニュー。本場の味をぜひ堪能してみてくださいね。