前週は24ポイント差もあったことを考えると、『王ささ』の勢いは目を見張るものがある。先週も指摘したとおり、原作マンガとは設定から大幅に変えていることもあり、先が読めない展開になっているのも好調の理由だろう。『あなして』はある種のクライマックスを迎えた感もあり、『王ささ』はここから逆転していけるか。ラブコメディだけに、最終回に向けた盛り上がりが期待できる。TVerのお気に入り登録者数でも、『王ささ』はいよいよ『風間公親-教場0-』を抜いて2位となりそうな気配なだけに、『王ささ』が最終回に向けてどれだけ勢いを見せるか注目だ。もっとも、『あなして』は第3話から第7話まで5話連続で400万回再生を突破する人気ぶりだけに、牙城を崩すのはそう簡単ではないが……。

 3位争いはやや落ち着きを見せ始め、木村拓哉主演のフジ月9『風間公親-教場0-』は前週と同じポイントで推移して3位の座をキープした一方、福山雅治×大泉洋のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』が8ポイントとわずかだがポイントを落としているのは気になるところ。差も25ポイントにまで開いており、ちょっと前までは“キムフク戦争”などと話題になっていたが、世帯視聴率はともかく、TVer人気では『ラストマン』の息切れ感が見えてきた。もっとも、後発の『ラストマン』は『教場0』に比べ2話ぶんほど放送が遅れていることもあり、福山演じる皆実の“目的”に話がフォーカスされるであろう後半戦で盛り返してくる可能性もある。

 先週は波瑠×高杉真宙のフジ水10『わたしのお嫁くん』の下降にともない、稲森いずみ主演の金曜ドラマDEEP『夫婦が壊れるとき』がトップ5入りする番狂わせもあったが、『お嫁くん』は前週比13ポイントアップとやや回復し、5位に再浮上。とはいえ、一時は『教場0』『ラストマン』と3位争いをするほどの勢いがあり、実際3週前には3位に位置付けていたこともあり、以前の勢いと比べればまだまだだ。とはいえ、『夫婦が壊れるとき』は今週、前週比29ポイントダウンと勢いを落としており、5位の座を脅かされる心配は減ったかもしれない。『夫婦が壊れるとき』は復讐劇という性質上、復讐がある程度進んでしまうと盛り上がりに欠けてしまうが、ここから勢いを取り戻せるか。

 トップ11はほぼほぼ変化がなかったが、12位以下は変わらず変動が多い。今週は高橋海人×森本慎太郎『だが、情熱はある』が前週比32ポイントアップと勢いを見せ、先週15位から12位へと上昇。『だが情』は一時かなり不振が際立ち、2週にわたってトップ15圏外になっていたが、調子を取り戻し始めたか。ついに「オードリー」が誕生し、オードリーがM-1に挑む……という“オードリー物語”が佳境に入るなど、ストーリーが盛り上がってきたこともあるだろうが、32ポイントアップを成し遂げられたのは、単純に新生King & Princeの新曲投入効果の可能性もある。次週どうなるか注視したい。

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