また、別の部分でも問題が生じている。東京の京王線新宿駅や渋谷の地下道に今回のドームイベントの巨大広告が掲出されたのだが、ジャニーズJr.たちが大集合したビジュアルに添えられた「さあ、楽しい方へ。」というキャッチコピーに一部で批判が起きているのだ。
「ジャニーズ事務所は、ジャニー喜多川氏の性加害問題を受けて再発防止策などを発表しましたが、その場しのぎだと指摘されている上に、社長の藤島ジュリー景子氏が『知らなかった』で押し通そうとするなどしたことで、いまだに批判の嵐が吹き荒れています。そうした状況を踏まえると、未成年メンバーらを全面に押し出したビジュアルに『さあ、楽しい方へ。』というキャッチコピーをつけたら、『早く性加害問題なんて忘れてライブを楽しもう』というメッセージだととられかねない。そんな意味ではないとしても、性加害問題の告発を本当に重くとらえていたら、こんな不用意なコピーはつけないでしょう」(前出)
もし今回のドームイベントで3組同時デビューが発表されたら、そのインパクトによってジャニーズを取り巻くネガティブなムードを多少なりとも変えることはできるかもしれない。だが、逆風が吹いている中でデビューしたら、思うようなスタートダッシュができないと危惧する声もあり、性加害問題が解決するまで先延ばしにするのではという見方もある。
どのような戦略を選ぶのかは、ジャニーズJr.を統括するジャニーズアイランド社長の井ノ原快彦の判断に大きく影響される。ここでドームイベントを成功させられるかどうかは腕の見せどころで、昨年秋に社長に就任して以来、井ノ原にとって最大の大仕事となりそうだ。