ドラマ「LOST」 Photo: Touchstone/Abc/Kobal/Shutterstock
デイモン・リンデロフが、共同制作者として名を連ねた人気ドラマ「LOST」の制作現場における、自身の過ちを認めている。
2010年に完結したサバイバル・ドラマ「LOST」については、制作現場が人種差別的で有害な環境であったとして、スタッフやキャストらが長年にわたって批判の声をあげてきた。
そんな中、デイモン・リンデロフが、テレビ批評家モーリン・ライアンの新刊「Burn It Down:Power, Complicity, and a Call for Change in Hollywood」にて、スタッフらからの告発を振り返り、番組のリーダーとして失敗したと明かしている。
デイモンは、「マネージャーや上司として、根本的な部分で未熟さがあった。私の役割は、創造的な危険やリスクを承知で行動する風土をモデルとしつつ、制作のプロセスにおいて安全で快適な場を提供することだった。しかし、私はその努力に失敗した」とし、当時、人種差別や性差別に対する理解がなかったことを認めた上で、「私自身の行動や、私の下で働く人々に対する接し方は、当時の私の間違った考え方から生まれた副産物だ。私は大きく進化し、成長することができた。しかしそうなるために、『LOST』の人々が犠牲を払い、トラウマを負う必要はなかったはずだ」と後悔の念を口にした。
また、デイモンは、有色人種の出演者の1人が、「脚本の中で不当な扱いを受けた」と告発していたことについて、「彼だけにとどまらず、すべての俳優が、自分たちは十分に使われていないと感じていた」と、人種の問題ではなかったことを強調。それでも、白人のキャラクターに焦点が当たりすぎていたことを認めた上で、「彼が指摘したのはまったくもって正しいことだった。あれから20年、私がもっとも後悔していることの1つだ」と付け加えている。